TMCP とは
TMCP はThermo Mechanical Control Process( 熱加工制御) の略で、鋼材の圧延過程において所用材質性能を確保するために、スラブ加熱~圧延~冷却の各工程の温度あるいは圧下率を厳密に管理する製造方法です。
TMCP の水冷プロセスは当社が世界に先がけて開発したもので、昭和56年度『大河内記念生産特賞』を受賞しています。
TMCP を適用することにより、低い炭素当量で高い硬度が得られ、従来の制御圧延法あるいは焼ならし法に比べ、同じ硬度でも高い溶接性が確保できます。
また、建築構造用TMCP 鋼材は、圧延温度を厳密に制御することにより低降伏比化を可能にし、さらに、斜角超音波探傷での音響違方性も問題にならない極めて小さなベルとなっています。
(L/C 音速比≦1.02)
製造方法例
TMCP 鋼材の特徴
TMCP 技術を適用することにより、高強度、低降伏比、 優れた溶接性を実現しました。
また、厚肉域での基準強度の 低減は不要です。(国土交通大臣認定取得)
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高い基準強度 ※厚板の場合
- 厚さ40mm超えでも基準強度の低減が不要です
強度差による鋼材重量の低減は、HBL325でSN490に対して最大10%、HBL355 で
SM520に対して最大9%となります。
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高い塑性変形能
- 降伏点に上限規定を設けていますので、保有耐力設計が精度よく行えます。
低降伏比(80%以下)であるため、大きな地震力が部材に作用した時、広い塑性域が形成でき、構造物の耐震性が向上します。
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優れた溶接性
- 炭素当量(Ceq)および溶接割れ感受性組成(PCM)を低く抑えているため、信頼性の高い溶接接合部が得られます。予熱温度低減等、溶接施工時の制約が緩和されるため、溶接施工コストの低減に寄与します。
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