海外研修を語る

TALKING ABOUT OVERSEAS TRAINING

事務系
営業

新美 航平

KOHEI NIIMI

2019年入社
政治経済学部 政治学科卒業

Q1

現在の
担当業務を教えてください。

入社3年目まで東日本製鉄所(千葉地区)の工程部に所属し、製造工程の進捗管理や月次計画などを担当。3年目には現場の負荷軽減のため、業務のRPA化にも取り組みました。
その後、本社の薄板輸出部 第1薄板輸出室に異動。私はインドネシア(一部タイ、マレーシア、シンガポール)地域担当で、主に仕様検討や明細、出荷の管理などを行っています。また、外販スラブ担当として、タイの大手顧客に対する各月の商談~出荷までの調整や、ロール担当として販売数量の調整・とりまとめも行っています。

Q2

海外研修の
概要について教えてください。

入社1年目、7~9月の約3カ月間、ブリスベンのJFEオーストラリアで研修を受けました。JFEオーストラリアは原料事務所なので、ホエールバック鉱山、PWCS(原料輸出港)、ジェリンバ炭鉱など、オーストラリア各地の炭鉱・鉱山の視察に行きました。また、共同で事業を行っている日本企業の方から、現地のビジネスについて教えていただく機会も多かったです。
同時に、クイーンズランド大学のビジネスクラスに所属し、ビジネス英語でのプレゼンテーション技術をメインに学んでいました。

Q3

研修中に特に印象に
残っているエピソードは?

価値観が大きく変わるほど衝撃を受けたことが2点あります。
1つは鉄鋼事業の圧倒的なスケールを体感したこと。製鉄所見学でもそのスケールの大きさは感じていましたが、原料事業は想像が及ばないほどのスケールでした。とりわけ印象的だったのはホエールバック鉱山。ここには16億tもの鉄鉱石が眠っていると聞き、驚愕したことを覚えています。
もう1つは世界と日本のギャップ。忌憚なく言えば、日本は世界の動きに出遅れている部分があり、その最たるものが脱炭素への取り組みです。私がいた2019年の頃から、オーストラリアでは石炭採掘や火力発電などの炭素ビジネスに反対する市民運動が非常に盛んで驚きました。

Q4

研修の経験を
どう活かしていきたいですか?

海外の生産拠点を設立し安定した収益を確保することが、最終的に達成したい目標です。というのも、人口の減少に伴い国内市場が縮小することは間違いなく、海外事業の成功が非常に重要であるためです。加えて、海外研修で目の当たりにしたように、世界と日本の動きにはギャップがあると考えており、今のうちに海外市場のシェア拡大の種をまかないと、日本はどんどんガラパゴス化していって、首が回らなくなることもあり得ると思うのです。
そのために海外営業部門で長く経験を積みたいですし、海外駐在の経験・海外事業総括業務の経験も得られたらと考えています。

技術系
製造技術開発

定兼 亘

WATARU SADAKANE

2017年入社
工学研究科 マテリアル生産科学専攻修了

Q1

現在の
担当業務を教えてください。

入社1年目は西日本製鉄所(福山地区)の厚板工場に配属となり、ロール原単位の管理や、防災管理業務に従事。2年目~5年目には同製鉄所の厚板部 厚板技術室に異動し、圧延精度管理をはじめ、データサイエンスを活用した圧延精度向上のプロジェクトにも取り組みました。
現在も同じ部署に所属していて、厚板製品の管理業務などに携わっています。具体的には、厚板製品の設計時における歩留や不合格品の発生率の管理・調整、製品に異常があった場合にはその調査、設備の実力向上のための新規アイテムの創出などに取り組んでいます。

Q2

海外研修の
概要について教えてください。

入社3年目となる2019年11月に2週間、ブラジルで海外研修を経験しました。JFEスチールでは、ブラジルの鉄鋼メーカーゲルダウ社への技術協力派遣を継続的に行っており、その一員として私も同行しました。
派遣時の私のテーマは「ある製品の設計について」。その製品のメイン担当者は商品技術部・研究部の先輩だったのですが、私は製造部の代表として参画させていただくことに。ゲルダウ社の方から寄せられた質問に対し、私が西日本製鉄所(福山地区)で実践していた製造時の条件について説明するなど、できるだけきめ細やかな対応をすることを心掛けました。

Q3

研修中に特に印象に
残っているエピソードは?

技術協力という立場では、初めて他社の圧延ラインを訪れたのですが、JFEスチールでは当たり前のように製造されている製品が、他社では難製造材であるということを知り、自分が所属する会社の技術力の高さを改めて実感しました。
一方で、現地の製鉄所では設備も新しく、JFEスチール以上に自動化が進んでいたことも印象に残っています。「これは負けていられない」と思うと同時に、当社の社長も話していたとおり、日本は「技術力の高さ」で、これからも世界と戦っていくことが重要だと、強く思いました。

Q4

研修の経験を
どう活かしていきたいですか?

JFEスチールが世界で戦っていく上では、やはり、高収益品(≒難製造材)の製造技術をさらに高めること、そして、それらの製品がより容易に製造できるよう、自動化の推進やDX技術の活用が必須であると考えています。
そして、難製造材になればなるほど、製造時にオペレーターによる手動の介入が多くなり、JFEスチールが長年積み上げてきた現場の技術力が大きく寄与するため、自動化のハードルも高くなります。私としてはそれら現場の経験を理論に落とし込み、自動化の面でも世界に先駆けていけるよう、今後の業務に取り組みたいと考えています。