ぶりき・ティンフリースチール Tinplate and Tin Free Steel
ぶりきの特長
- 美しい外観
- 美しい金属光沢があり、原板の各種表面租度との組み合わせで、様々な色調の製品ができます。
- 良好な塗装性・印刷性
- 各種のラッカー塗装・インク印刷が美麗に仕上がります。
- 優れた加工性と強度
- テンパー度の選択により各種の用途に加工でき、かつ、加工後の必要強度が得られます。
- 優れた耐食性
- めっき量の選択により、各種内容物に耐食性を有します。
- 優れた溶接性
- 溶接缶に多く使用されています。
TFSの特長
- ぶりきより優れている特長
- 塗料密着性 : ぶりきより密着性が格段に優れているので食缶、飲料缶、一般缶などに使用されています。
- 耐硫化黒変性 : 耐硫化黒変性に優れていますので、内面塗装すれば魚肉缶用素材として最適です。
- ぶりきと異なる特長
- 外 観 : ぶりきと同一の原板表面仕上げができますが、金属クロム特有の表面光沢があります。
- 耐 食 性 : TFSは塗装後の耐食性が優れているので、通常両面塗装して使用しますが、内容物によっては
内面無塗装で使用できる場合があります。 - 溶 接 性 : TFSのめっき層を除去すれば、溶接できますが、ぶりきに比べると溶接性は劣ります。
製造工程
連続焼鈍設備
冷間圧延機
すずめっきライン
TFSライン
製造工程付記
ぶりきおよびTFSは、全製造工程で厳しい品質管理を行っており、製缶材料として要求される高度な耐食性と、均一な材質を
持っております。
特に製鋼で介在物最小化重点管理を行い、熱延と冷延で板厚精度重点管理を行った原板は、DI缶および
イージーオープン蓋用ぶりき、DRD缶用TFSとして使用されています。
主要製造工程での重点管理項目は以下の通りです。
【製 鋼】 化学成分、介在物の最小化
【熱間圧延】 仕上げ温度と巻き取り温度、板厚プロフィール
【冷間圧延】 板厚、形状
【焼 鈍】 加熱温度、均熱温度、冷却温度、雰囲気ガス成分
【調質圧延】 形状、表面粗度
【表面処理】 めっき量、化学処理、塗油量、ラミネート加熱温度
こんなところに使われています
用途例
ぶりきは、非常に美しい金属光沢を有するとともに、耐食性、溶接性等において優れた特性を持つ素材です。
その用途は食缶・飲料缶・18リットル缶・美術缶等の容器分野のみならず、電機部品等幅広い分野で使用されています。
また、電解クロム酸処理鋼板であるティンフリースチール(TFS)は、ぶりきよりも優れた塗料密着性とその経済性から、
飲料缶・18リットル缶に加え、印刷基盤、光ケーブル用保護材料等にも、使用されています。
今後も、品質向上・新商品開発に向け努力を続けてまいりますので、ご愛顧いただきますよう、お願い申し上げます。