高強度・耐摩耗部品用材料として、Ｃｒ系、Ｎｉ系および他成分系の合金鋼粉があります。

Niフリー高強度合金鋼粉

■ FM600の特性 （1） メッシュベルト焼結のままで4％Ni材と同等の機械的特性の得られる合金鋼粉です。 （2） 4％Ni材と比べて、旋削加工時の工具磨耗が5分の1以下です。 供試材 FM600 ： 4MOA（0.45Mo）-2%Cu-0.8%Gr+0.5%Lub(HDX) 4%Ni材 ： シグマロイ415S-0.6%Gr+0.8%Lub(ZnSt) 成形圧力 ： 490、588、686MPa（5、6、7t/cm2） 焼結 ： メッシュベルト炉（1130℃，10分，RXガス） 切削条件 工　具 ： サーメット 送　り ： 0.1mm/rev 　乾式切削 速　度 ： 200m/分 切　込 ： 0.5mm ■ 圧縮性 ■ 引張強さ ■ 耐摩耗特性 ■ 硬さ

■ FM800の特性 （1） Cuを3%、Moを1.3%予合金添加した今までにない合金鋼粉です。 （2） メッシュベルト炉で焼結した状態のままで引張強さが800MPa級を超える高強度です。 （3） 製造プロセスを制御することにより高い圧縮性を兼ね備えています。 供試材 FM800 ： 313CUMA（3Cu-1.3Mo）-2%Cu-0.8%Gr+0.5%Lub(HDX) 4%Ni材 ： シグマロイ415S-0.6%Gr+0.75%Lub(ZnSt) 成形圧力 ： 490、588、686MPa（5、6、7t/cm2） 焼結 ： メッシュベルト炉（1130℃，20分，RXガス） ■ 粒子構造 ■ 焼結後ミクロ組織 ■ 焼結密度と引張強さの関係

■ FM1000の特性 （1） メッシュベルト焼結後、熱処理をすることで4％Ni材と同等の機械的特性の得られる合金鋼粉です。 （2） 4％Ni材と比べて、旋削加工時の工具磨耗が5分の1以下です。 供試材 FM1000 ： 4MOA（0.45Mo）-1%Cu-0.5%Gr+0.5%Lub(HDX) 4%Ni材 ： シグマロイ415S-0.6%Gr+0.8%Lub(ZnSt) 成形圧力 ： 490、588、686MPa（5、6、7t/cm2） 焼結 ： メッシュベルト炉（1130℃，10分，RXガス） 熱処理 ： 浸炭　900℃×60分　CP0.8%　60℃油中焼入れ　焼き戻し180℃×60分 ■ 引張強さ ■ 硬さ ■ FM1000の熱処理材は均一な焼き戻しマルテンサイト組織

■ FM1000Sの特性 （1） メッシュベルト焼結後、熱処理をすることで、4%Ni材を凌駕する引張強さ、疲労強さが得られる合金鋼粉です。 （2） 更に4%Ni材と同等の衝撃値が得られます。 （3） 上記の特性は焼結体の空孔が微細化することによって得られます。 供試材 FM1000S ： シグマロイ4MO(0.4%Mo) - 2%Cu - 0.3%Gr. + 0.5%Lub(HDX) 4%Ni材 ： シグマロイ415S – 0.3%Gr. + 0.8%Lub(ZnSt) 成形圧力 ： 490、588、686MPa（5、6、7t/cm2） 焼結 ： （1130℃，10分，RXガス） 熱処理 ： 浸炭　900℃×60分　CP0.8%　60℃油中焼入れ　焼き戻し180℃×60分 ■ 引張強さ ■ 回転曲げ疲労強さ ■ 衝撃値 ■ 焼結体の組織

■ FM1300の特性 （1） 高温焼結後、熱処理をすることで4％Ni材と同等の機械的特性の得られる合金鋼粉です。 （2） ベース鉄粉に焼結性に優れるハイブリッドMo合金粉AH4515（0.45％プリアロイ+0.15％拡散付着）を用います。 （3） 4％Ni材と比べて、面圧疲労強度が高く、耐摩耗性に優れています。 供試材 FM1300 ： AH4515（0.6Mo）-0.5%Gr+0.5%Lub(HDX) 4%Ni材 ： シグマロイ415S-0.3%Gr+0.6%Lub(EBS) 成形密度 ： 6.8、7.0、7.2Mg/m3） 焼　結 ： 高温焼結（1250℃，60分，N2-10%H2ガス） 熱処理 ： 浸炭　900℃×60分　CP0.8%　60℃油中焼入れ　焼き戻し180℃×60分 大越式磨耗試験 最終荷重 ： 12.6kgf 摩擦速度 ： 4.21m/sec 滴下油 ： デキシロンⅢ（毎秒1滴滴下） ■引張強さ ■ 硬さ ■ 面圧疲労強度 ■ 耐摩耗性