港湾工事用ブロックフェロフォーム(鉄鋼スラグ水和個化体)
フェロフォームとは
  製造方法
  硬化メカニズム
  特長
  実施例
  資料編
フェロフォームとは

 高炉セメントの原料である高炉スラグ微粉末を主な結合材として,骨材に製鋼スラグ,混和材にフライアッシュ等を用いた普通コンクリートの代替が可能な固化体です。原料の全てにリサイクル材が活用できるため原料製造時のCO2発生の抑止や、天然骨材採取による環境破壊の抑制に寄与できます。

製造方法

 コンクリートと同様に練混ぜ,打込み,養生して製造します。したがって,コンクリート用の製造設備をそのまま使用することができます。

フェロフォームの製造方法
図1 フェロフォームの製造方法
硬化メカニズム

 製鋼スラグに含まれているCaが溶解し,高炉スラグ微粉末やフライアッシュに含まれているSi,Al等の元素との水和反応により,セメントと同様な水和ゲルを生じ硬化します。

フェロフォームの硬化メカニズム
図2 フェロフォームの硬化メカニズム
特長

(1)高い密度
高密度の製鋼スラグ(表乾密度2.8~3.5g/cm³)を材料としているため,フェロフォームの単位体積質量は,標準的な配合で2.4~2.6t/m³(普通コンクリート約2.3t/m³)と大きくなり,波浪安定性に優れます。したがって,設計上,消波ブロックを小型にできることがあります。

(2)低いアルカリ成分の溶出性
主結合材が高炉スラグの微粉末のため、海中でのアルカリ成分の溶出が小さくなります  (図3)。

(3)優れた付着生物性
材料の製鋼スラグ等には,鉄,珪素等の生物に必須の元素を多く含むため,海洋環境下における付着生物の種類数(図4),付着生物量が多くなります。

(4)コンクリートと同様な強度特性
普通コンクリートと同様に材齢28日で一般の異形ブロックの設計基準強度である18N/mm²以上の圧縮強度が得られ,長期強度の伸びが大きいことが特長です(図5)。コンクリートと同様に粉体水比で圧縮強度の制御が可能です。また,曲げ強度,引張強度は同じ圧縮強度の普通コンクリートと同等です。

(5)高い耐磨耗性
すりへり係数は,圧縮強度20N/mm2以上において普通コンクリートよりも小さくなり,耐磨耗性に優れます(図6)。



図3

図4

図5 図6
   
実施例

 消波ブロック,被覆ブロック,魚礁ブロック等の異形ブロックおよびケーソンの上部工、人工石材等の港湾土木材料に適しています。

国土交通省 横須賀港久里浜地区の護岸補強工事(2004年3月)に採用されました。

打込み状況 仕上げ状況
打込み状況 仕上げ状況


川崎製鉄(株) 水島製鉄所(現JFEスチール(株)西日本製鉄所倉敷地区)の護岸補強工事(2000年~2002年)において15万トンを使用しました。

被覆ブロック 根固め石投入状況
被覆ブロック
3,600L×2,400W×500t
  根固め石投入状況
     
完成状況 被覆ブロック メバル
完成状況
被覆ブロック
(短期間で海藻が着生)
  メバル
(施工後の海中には
多様な生物が生息)
「フェロフォーム」はJFEスチールの登録商標です。
 
カタログ「鉄鋼スラグを利用した海洋ブロック - フェロフォーム ®-」(PDF 4P/122KB)
     

フェロフォームは、(財)沿岸開発技術研究センター(http://www.cdit.or.jp/),「沿岸開発技術ライブラリーNo.16,鉄鋼スラグ水和固化体技術マニュアル」として、マニュアルが発刊(H.15.3)されています.