ニュースリリース
JFEスチール株式会社
横浜市山下公園に「公民連携による豊かな海づくり」の
記念サインが設置されました
~鉄鋼スラグ製品を活用した海域環境改善に向けた取組み~
当社と横浜市は『公民連携による「豊かな海づくり」~鉄鋼スラグ製品による海域環境改善の実証と環境教育に向けた取組み~』を連携して実施しています。このたび横浜市により、両者の共同研究を実施した横浜市山下公園前海域に面するバルコニー付近に記念サイン(記念標)が設置されました。
「公民連携による豊かな海づくり」は、2013年以来9年にわたり当社の「マリンブロック®」や「フロンティアロック®」等のスラグ製品を活用し、生物の着生基盤の造成が新たな付加価値を創出することを示した他に例のない取組みです。環境保全・創造、信頼性、持続性、公民連携による地域一体となった推進体制および市民への環境啓発活動が評価され、土木学会主催の令和3年度「土木学会環境賞(Ⅱグループ)」(*1)、一般社団法人 サステナブル経営推進機構主催の「第5回エコプロアワード」(*2)の「国土交通大臣賞」を受賞しました。これらの受賞を契機に、山下公園前海域における豊かな海づくりの取組みや成果をさらに広く発信していくため、今回の記念サインを設置する運びとなりました。
当社は今後とも、カーボンニュートラル社会の実現に寄与するエコプロダクトの開発に注力し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
共同研究の実験区域の山下公園前海域(横浜市提供) |
記念サインの内容 |
記念サインを囲む横浜市と当社の関係者
(*1)「土木技術・システムを開発・運用し、環境の保全・改善・創造に貢献した画期的なプロジェクト」に対して授与される。(公益社団法人 土木学会 https://committees.jsce.or.jp/kankyo_sho/)
(*2)「日本市場において事業者、消費者、投資家、さらには市場関係者に評価が高く、具体的に優れた環境配慮が組み込まれた製品、サービス、技術、ソリューション、ビジネスモデルといった案件を表彰することによって、これらのさらなる開発・普及の促進を図り、持続可能な社会づくりに寄与することを目的に表彰」する。(一般社団法人 サステナブル経営推進機構 https://sumpo.or.jp/seminar/awards/5th_ecopro_awards.html)
【公民連携による「豊かな海づくり」共同研究プロジェクトについて】
当社と横浜市は、山下公園前海域において鉄鋼スラグ製品を使用した浅場(海や湖の岸、川の瀬などで、水深の浅い場所)を造成し、海の生き物がすみやすい環境づくりの共同研究を行ってきました。その結果、水をきれいにする生き物が棲みつき、多くの魚が集まるなどの成果が得られました。本取組みで得られた成果はイベントや展示会等での普及啓発活動にも活用しております。
山下公園前の海中 |
イベントにおける水中実況中継(横浜市提供) |
【参考】
■共同研究概要
山下公園前に広がる海は、浅場においては良い環境が保たれていますが、海底付近はヘドロ(有機物を多く含む泥)が堆積しており、夏場には著しい水質の悪化がみられます。そのため、生物の産卵場や育成の場としての機能が失われた状態となっています。
共同研究では鉄鋼スラグ製品を用いて磯場(生物付着基盤)を造成することで、生物生息環境を改善し、海域が本来持っている生物による水質浄化能力の回復を図りました。また、鉄鋼スラグ製品を活用することで天然資源を使用せず、資源循環や環境保護にも寄与しています。
■共同研究の成果
実験開始直後からヒトデやナマコなどの生き物が確認され、その後も生き物の増加が確認されています。
調査の結果、共同研究の期間において濾過食性生物(二枚貝やホヤなど)による濾水量を推計したところ、1日当たり8,400kL(25mプール換算で17杯分)の海水を濾過していることが推計されました。
【関連URL】
横浜市との「豊かな海づくり」の取組みが令和3年度「土木学会環境賞」を受賞
鉄鋼スラグ製品を活用した横浜市との共同研究の更なる推進
~山下公園前の海域の環境改善と賑わいづくりに向けて~
横浜市との山下公園前海域共同研究でアマモなどの生物種数の増加を確認
~鉄鋼スラグ製品が生物付着基盤として有効に機能~
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