ニュースリリース
JFEスチール 株式会社
横浜市と海づくりに関する連携協定を締結
横浜市では、横浜のシンボルである海が、市民にとってもっと身近で、多様な生き物を感じることができる場になるよう、豊かな海づくりの取組を進めています。これまで当社と横浜市は、山下公園前の海域において、鉄鋼スラグ製品を使用した浅場を造成し、海の生き物がすみやすい環境づくりの共同研究を行ってきました。その結果、対象となる海中を調査したところ、水をきれいにする生き物が棲みつき、多くの魚が集まるなどの成果が確認できました。
この成果をさらに広げていくため、このたび、当社と横浜市は「横浜の海の生物生息環境改善による豊かな海づくりに関する連携協定」を締結しました。今後はこの協定に基づき、横浜市とJFEスチール株式会社が連携して、海の環境改善に向けてさらに取り組んでいきます。また、この事業の一環として、臨港パーク前海域での浅場・藻場などを造成し、豊かな海づくり事業を進めていきます。
【連携協定の内容】
1. | 共同研究成果の活用に関すること。 |
2. | 海の生物生息環境の改善による海洋資源の増加、生物多様性の促進及び、環境改善に関すること。 |
3. | 横浜の海の魅力向上と賑わい創出に関すること。 |
4. | 海に関わるイベントを通じた海の環境行動の実践や地域社会への貢献に関すること。 |
5. | これらの活動を通じた「持続可能な開発目標(SDGs)」への寄与に関すること。 |
【関連URL】
鉄鋼スラグ製品を活用した横浜市との共同研究の更なる推進
~山下公園前の海域の環境改善と賑わいづくりに向けて~
横浜市との山下公園前海域共同研究でアマモなどの生物種数の増加を確認
~鉄鋼スラグ製品が生物付着基盤として有効に機能~
参考
【共同研究概要】
山下公園前に広がる海は、浅場においては良い環境が保たれていますが、海底付近はヘドロ(有機物を多く含む泥)が堆積しており、夏場には著しい水質の悪化がみられます。そのため、生物の産卵場や育成の場としての機能が失われた状態となっています。
共同研究では鉄鋼スラグ製品を用いて磯場(生物付着基盤)を造成することで、生物生息環境を改善し、海域が本来持っている生物による水質浄化能力の回復を図りました。
共同研究の実験区域(横浜市提供)
【共同研究の成果】
実験開始直後からヒトデやナマコなどの生き物が確認され、その後も生き物の増加が確認されています。
また、平成28年の年4回の調査結果から、濾過食性生物(二枚貝やホヤなど)による濾水量を推計したところ、1日当たり約11,000kL(25mプール22杯分相当)の海水を濾過していることが推計されました。
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