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Q&A

Q8腐食って?
A8-1一般的な腐食の概念

鋼を水や土の中に入れると、水と酸素の作用で腐食が生じます。水と酸素が均一に作用するときに生ずる腐食は決して大きなものではなく、全表面にならすとせいぜい1年当り0.1mm減肉する程度です。これを自然腐食と呼んでいます。
一方、この鋼に直流の電流を流しこむとその電流は再び水や土の中へ流れ出て行くが、これが流れ出るときその電流の大ききに見合った腐食を引き起こします。たとえば、鋼表面から1cm2当り0.1mAの直流が流れ出すと1年間で約1mm減肉する事になります。電流の大ききによっては、 かなり大きな腐食となり得ます。
土中の鋼材に電流が流れこむ機会はいろいろあります。もっとも簡単な例として、図1のように鋼にステンレス鋼を電線でつなぐと、鋼とステンレス鋼の間に電池ができ、電流はステンレス鋼から電線を伝わって鋼に入り、鋼から土中に出てここで腐食を生じ、土中を通ってステンレス鋼に戻ります。鋼の腐食は自然腐食に加えてここで流れた電流分だけ促進されます。

ステンレス鋼と鋼の接触による鋼の腐食促進

図1   ステンレス鋼と鋼の接触による鋼の腐食促進

次にステンレス鋼のかわりに、コンクリートに埋めた鋼を図2のようにつないだといたします。
コンクリ-トはアルカリ性で、アルカリ性環境におかれた鋼はステンレス鋼と同じような挙動をするので、やはり電池ができ土中の鋼の腐食が促進されます。

コンクリート中の鋼と土壌中の鋼の接触による土壌中の鋼の腐食促進

図2   コンクリート中の鋼と土壌中の鋼の接触による土壌中の鋼の腐食促進

コンクリート中の鉄筋と鋼管の接触による鋼管の腐食促進

図3   コンクリート中の鉄筋と鋼管の接触による鋼管の腐食促進

図3は図2を土壌埋設配管の実例に近づけたもので、原理的には同一です。図2の土中の鋼片のかわりに鋼管を使い、コンクリートに埋められた鋼片をコンクリート中の鉄筋に置きかえ、両者を電線でつなぐかわりに直接接触させたわけです。これは鉄筋コンクリート建物のまわりに埋設された配管にしばしば生ずる状況で配管にはげしい腐食が生じます。
上で述べたように、腐食を促進する電流が二つにはっきり区別できる二つの金属体(上例では埋設配管と鉄筋)の間に出来た電池によって生じ、その結果腐食が片方の金属体(上例では配管)に生ずるとき、これをマクロセル腐食と呼びます。マクロセル腐食は一つの配管の異なった二つの部分間にも生じます。建物配管で問題となる急速な配管の腐食の原因の大部分は、図3のような鉄筋と配管との接触が原因となるマクロセル腐食です。

※おことわり
本資料は、一般的な情報の提供を目的とするもので、設計用のマニュアルではありません。本資料の情報は、必ずしも保証を意味するものではありませんので、本資料に掲載されている情報の誤った使用、または不適切な使用法等によって生じた損害につきましては、責任を負いかねます。また、内容は予告無しに変更されることがあります。