PC版

MENU

ニュースリリース

  • twitter


JFEスチール株式会社

「自走式精密検査ロボットの開発」が
第57回機械振興賞 機械振興協会会長賞を受賞

当社が開発した「自走式精密検査ロボット」が、このたび一般財団法人機械振興協会(会長:釡 和明)から第57回機械振興賞 機械振興協会会長賞を受賞しました。 機械振興賞は、我が国機械工業における技術開発の一層の促進を図るため、優秀な研究開発およびその成果の実用化によって、機械産業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関および研究開発担当者に対して毎年与えられるものです。当社の機械振興賞の受賞は5年連続12回目となります。2月21日、東京プリンスホテル(東京都港区)において表彰式が行われました。

 

1.受賞技術名
「自走式精密検査ロボットの開発」

 

2.受賞者

小林 正樹 スチール研究所 サイバーフィジカルシステム研究開発部 主任研究員
山下 浩二 スチール研究所 サイバーフィジカルシステム研究開発部 主任研究員
宮脇 光庸 東日本製鉄所(京浜地区) 商品技術部 主任部員
竹村 悠作 東日本製鉄所(京浜地区) 厚板部 主任部員
宮長  淳 東日本製鉄所(京浜地区) 制御部 主任部員
 

3.開発の概要
当社は、自走式ロボットと超音波探傷器を組み合わせた独自に「自走式精密検査ロボット」を開発しました。本ロボットには、屋内型の高精度自己位置認識システムが採用されており、厚板上においてロボットが、移動するべき目標位置と自己位置の差分を認識することで、目標ルート上を自動で移動しながら超音波探傷することができます。探傷動作から合否判定に至るプロセスを自動化することができるため、検査信頼性をオンライン自動探傷検査と同等まで向上させるだけでなく、作業を自動化・効率化することが可能となりました(図1)。また、検査結果はデジタルデータで自動保存されるため、トレーサビリティの向上、および品質トレンド管理の簡易化にも寄与しています。さらに、ロボット本体を1人で持ち上げ運搬可能なレベルまで小型・軽量化するなど、ユーザビリティも大幅に向上させています(図2)。検査センサを交換すれば、厚板に限らず別検査も可能な汎用性も有しています。

 

既に東日本製鉄所(京浜地区)の厚板工場に3台を導入し、運用を開始しています。今後は、西日本製鉄所(倉敷地区・福山地区)の厚板工場への展開を進めることで、作業の効率化を図りながら、厚板品質のさらなる向上に努めていきます。

当社は、「JFE Digital Transformation Center」(『JDXC』)を開設し、製造プロセスのCPS(サイバーフィジカルシステム)化を進めるなど、DX(デジタルトランスフォーメーション、以下DX)を積極的に推進することで、革新的な生産性向上および安定操業の実現を目指しています。今後とも、製造現場におけるあらゆる分野の課題を、DXを通じて解決していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

【写真】表彰式にて

【写真】表彰式にて

(左より)
スチール研究所副所長 壁矢和久
受賞者5名
東日本製鉄所(京浜地区)制御部 宮長淳
スチール研究所 サイバーフィジカルシステム研究開発部 山下浩二、小林正樹
東日本製鉄所(京浜地区)商品技術部 宮脇光庸
東日本製鉄所(京浜地区)厚板部 竹村悠作

 

【図1】 従来技術と開発技術の比較

【図1】 従来技術と開発技術の比較
 

【図2】 厚板自走式超音波探傷ロボット (後ろは手動探傷)

【図2】 厚板自走式超音波探傷ロボット (後ろは手動探傷)
 

【関連URL】

厚板自走式超音波探傷ロボットを世界初開発
~厚板オフライン超音波検査工程自動化による検査信頼性と作業効率の向上を実現~

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株)総務部広報室 TEL 03(3597)3166

ニュースリリース一覧へ戻る