ニュースリリース
JFEスチール株式会社
カーボンニュートラルの実現に向けたCO2有効利用技術の実用化試験について
当社は公益財団法人地球環境産業技術研究機構と共同で研究開発を推進している「CO2を用いたメタノール合成における最適システム開発」、ならびに国立大学法人愛媛大学と共同で研究開発を推進している「製鋼スラグの高速多量炭酸化による革新的CO2固定技術の研究開発」を実施しております。
今回、これらの研究開発にあたり、製鉄プロセスにおける高炉ガス等の可燃性ガスやスラグをはじめとする副産物の有効利用に関する各種試験設備※1)の建設を決定しました。具体的には、JFEスチール西日本製鉄所(福山地区)および東日本製鉄所(千葉地区)にて試験設備を建設し、研究開発を加速させていきます。本研究開発では、これらの副産物の有効利用等を通じて、CO2排出の大幅な削減を目指します。
【実用化試験の実施内容※2)】
〇CO2を用いたメタノール合成における最適システム開発
- 2022年現地工事開始、2023年稼働、2025年度末までに実用化試験完了予定
- JFEスチール西日本製鉄所(福山地区)に建設を予定
当研究開発により、カーボンリサイクル高炉などの製鉄プロセスと組み合わせた大規模CCUプロセスの実用化を目指していきます。
〇製鋼スラグの高速多量炭酸化による革新的CO2固定技術の研究開発
- 2023年現地工事開始、2024年稼働、2025年度末までに実用化試験完了予定
- JFEスチール東日本製鉄所(千葉地区)に建設を予定
当研究開発により、カーボンリサイクル高炉などの製鉄プロセスや近隣の火力発電所などから発生するCO2をスラグに固定し、道路の路盤材等としての利用検討を推進していきます。
※1)本設備の建設検討は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が公募した委託事業「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2排出削減・有効利用実用化技術開発」内のテーマ「CO2を用いたメタノール合成における最適システム開発」及び「製鋼スラグの高速多量炭酸化による革新的CO2固定技術の研究開発」にて実施しております。
※2)CO2を用いたメタノール合成における最適システム開発、製鋼スラグの高速多量炭酸化による革新的CO2固定技術の研究開発ともに22年に予定されているNEDOの中間評価を踏まえ、23年度以降の詳細な計画が決定されます。
JFEグループは2021年5月に「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を策定し、気候変動問題への対応を経営の最重要課題と位置付け、その解決に向けた取り組みを強力に推進しています。今後も、様々な超革新的技術の開発を複線的に推進していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
(研究開発の具体的な内容につきましては、以下のプレスリリースをご参照ください。)
【関連プレスリリース】
- 2021/10/15
「石炭由来のCO2を利用して有価物を製造する新プロセスがNEDO委託事業に採択」
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2021/10/211015.html
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