・工場全体で使用する燃料・電力の運用を最適化が望まれていませんか?
・燃料・電力の運用にあたり、需給状況、発電設備の稼働状況、電力会社やガス会社との契約情報などのデータに基づいた操作をしていますか?
・評価変数としてコストやエネルギー損失が極力少なくなるように、各プロセスへの副生ガス配分、電力購入量、燃料(重油、都市ガスなど)購入量、副生ガス貯蔵量などの操作ができていますか?
・経験の少ないオペレータがより良いバランスの操作を判断できていますか?
今回開発したガイダンスシステムではCPS※の概念に基づき、リアルタイムに得られる膨大な測定データ(①)および各工場の詳細な生産計画を使用し、予測対象の物理的現象をモデル化して需給予測計算を行うことにより、現時点から将来にわたる需給状況を高精度に予測します(②)。そして、各種の製鉄所内発電設備等の操業制約、特性、契約情報を考慮した上で(③)、外部からの購入量が最小となる最適な運用条件を燃料・電力シミュレーションで求め(④)、その結果をオペレータにガイダンスするものです(⑤)。
これまでは、現在時点のガス需給状況と日毎生産計画を前提に運用していましたが、本システムの導入により、リアルタイムの測定データと生産計画を用いて高精度な燃料・電力需給予測に基づいた・副生ガス貯蔵、払出の適切な需給調整が可能となり、都市ガス、電力の購入量の最適化が可能です。従来のオペレータの経験や能力に基づく運用に対して、さらに効率的な運用ができるようになり、省エネルギー・CO2削減、燃料・電力コストの低減を実現しました。
※CPS:Cyber-Physical Systems
実際の製造プロセス(フィジカル)から収集したセンサデータをAIで解析して、独自の手法を用いてデジタル空間に高度な仮想プロセス(サイバー)を再現し、この2つをリアルタイムに繋ぐことです。
・外部からの購入量が最小となる最適な運用条件を燃料・電力シミュレーションで求め、その結果をオペレータにガイダンス表示する
・効率的な運用により、省エネルギー・CO2削減、燃料・電力コストの低減を実現する