ニュースリリース
JFEスチール株式会社
当社開発のスポット溶接安定化技術が国内の自動車部品に適用
~高強度鋼板の適用拡大に貢献~
当社が開発した自動車用鋼板のスポット溶接技術が、このたび国内自動車メーカーの自動車部品に採用されました。当社は次世代の車体設計の高度化するニーズに応えるべく、多様な材料や技術を提供しています。自動車のスポット溶接では、複雑化する鋼板の組み合わせにおいて、安定した溶接品質の確保が求められており、お客様からは難易度の高い溶接板組や部品に高強度鋼板を適用するためのブレイクスルー技術*1への強いニーズがありました。今回、お客様との協業を通じ、国内車種向けに以下の技術が採用され、生産が開始されました。
① インテリジェントスポット溶接技術:
板厚比*2の大きな3枚以上の鋼板を重ねる板組では、安定した溶接部の形成が非常に困難です。板厚比が大きい場合、厚い鋼板同士には発熱が集中し、薄い鋼板と厚い鋼板の間には溶接部が形成されにくいという課題がありました。本技術では、溶接時の通電パターンと電極の加圧力を2つのステップに分割し、薄い鋼板間に溶接部を形成する工程を設けることで、溶接の安定化を実現しました。本技術は、新たに太平洋工業株式会社のドアRF (Reinforce 補強部品)の生産工程に採用され、生産が開始されています。
② LME割れ*3抑止溶接技術:
高強度のめっき鋼板を含む板組では、生産工程にて溶接が不安定化した際に、溶けためっきによってLME割れが生じる場合があります。これに対し、当社はめっきの冷却・凝固を促進することでLME割れを抑止する溶接プロセスを開発し、超ハイテン材の溶接部の品質安定性向上を実現しました。本技術とともに、車体メーカーの国内生産車種に当社の超ハイテン材が採用され、生産が開始されています。
当社は素材の提供だけでなく、お客様の製品開発・商品性能向上を可能にするソリューションを提供するため、自動車の開発初期段階からお客様と協力し合うEVI活動(Early Vendor Involvement)を積極的に展開しています。また、『インテリジェントスポット溶接技術』や『LME割れ抑止技術』をはじめとした様々な利用技術を開発し、自動車用鋼板における独自の利用技術『JESOLVA®』(JFE Excellent SOLution for Vehicle Application)として体系化し総合的なソリューションを提案しています。今後も自動車部品の高強度鋼板の適用拡大に貢献し、車体性能向上や軽量化を実現することで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
*1 技術革新や科学的進展を通じて社会や産業に大きな変化をもたらす重要な技術。
*2 総板厚を薄板の板厚で割った値。この値が大きくなると薄板の溶接が不安定になる。
*3 Liquid Metal Embrittlement(液体金属脆化)の略称。
【本技術に関する図】
【参考URL】
自動車用鋼板の利用技術を『JESOLVA®』として体系化
~自動車メーカーとの車体の共同開発を加速~
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2019/12/191224.html
| JFEスチール株式会社 | 総務部 広報室 | TEL 03(3597)3166 |




