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JFEスチール株式会社

令和8年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞
~ISO国際標準に貢献する破壊靭性CTODの新算定式の開発~

このたび当社および東京大学は、「ISO国際標準に貢献する破壊靭性CTODの新算定式の開発」の成果が認められ、令和8年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰*1科学技術賞(開発部門)を受賞しました。

 

受賞案件:「ISO国際標準に貢献する破壊靭性CTODの新算定式の開発」

 

受賞者(※)

田川 哲哉 JFEスチール(株)スチール研究所主席研究員
川畑 友弥 東京大学 大学院工学系研究科 システム創生工学専攻 教授

(※)当活動を主導したグループ代表者2名

 

案件概要:

鉄鋼材料には「脆性破壊」と呼ばれる、塑性変形*2を伴わずに破壊が起こる不可避的な性質があり、これを回避するために、鋼材の破壊靭性*3の評価と向上が研究・開発されてきました。鋼材の破壊靭性の評価には、CTOD(Crack Tip Opening Displacement;亀裂先端開口変位)という指標が主に用いられ、この評価手法は1970年代に欧米で規格化されましたが、1990年代後半以降、複数の評価尺度が混在する状態が続いていたため、厚鋼板の適正な国際取引の観点から評価手法の早急な統一化が望まれていました。

 

これに対し当社および共同開発をした東京大学を代表とした産学連携研究グループは、有限要素法*4による解析結果をもとに、工業用CTOD試験として、汎用性と合理性のあるCTOD新算定式を開発するとともに、溶接継手においても正しく試験ができる周辺技術の整備を行い、それらの実験検証を進めました。また、その成果をISOに働きかけ、本開発技術はISO 12135:2021(母材試験法)、ISO 15653:2018(継手試験法)に標準化されました。本開発技術が、世界唯一のCTOD試験法として国際統一化されたことが評価され、本受賞に至りました。

 

当社は今後とも、高性能・高品質な鋼材の開発に加え、製品の信頼性を確保するための周辺技術の整備に努めることで、鉄鋼製品を利用した構造物の安全性向上に寄与し、安全・安心な社会の実現に貢献してまいります。

 

*1 科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。

*2 外力を加えた後に力を取り除いても元の形に戻らず、永久的に残る変形。

*3 材料の破壊に対してどれだけ抵抗できるかを示す性質で、「粘り強さ」を定量化したもの。

*4 数値解析手法の一つで、対象物を小さな要素に分割し、要素間の力のやり取りを基に全体の変形挙動を解析する方法。

 
ねがう未来に、鉄で応える。
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール株式会社 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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