ニュースリリース
JFEスチール株式会社
「CO2削減と資源有効活用を両立するアルカリ活性材料コンクリートの開発」が
令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰を受賞
当社はこのたび、「CO2削減と資源有効活用を両立するアルカリ活性材料コンクリート※1の開発」の成果が認められ、環境省主催の「令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰」を「開発・製品化部門/緩和分野」で受賞しました。気候変動アクション環境大臣表彰は、気候変動対策に関する技術分野において顕著な成果を挙げた個人あるいは団体に授与されるものです。12月5日に東京証券会館8階ホール(東京・中央区)で表彰式が行われました。
1.受賞件名
「CO2削減と資源有効活用を両立するアルカリ活性材料コンクリートの開発」
2.受賞者
JFEスチール株式会社・西松建設株式会社・共和コンクリート工業株式会社・国立大学法人宇都宮大学
3.受賞概要
JFEスチールをはじめとした4者は、鉄鋼製造時に発生する副産物である高炉スラグを最大限活用し、ポルトランドセメント※2や天然砂を一切使用しない次世代環境配慮型コンクリート「AAM(アルカリ活性材料)コンクリート」の開発・実用化により、「令和7年度気候変動アクション環境大臣賞」を受賞しました。
AAMコンクリートは、独自開発のアルカリ溶液と配合設計技術により、従来のコンクリートと同等の施工性・品質を実現しつつ、CO2排出量を約70~75%削減することが可能です。国内全体で年間約96万トン製造されている高炉スラグ細骨材を活用してAAMコンクリートを製造すると、約110万m3分のコンクリートに相当し、年間33万トンのCO2削減が期待されます。これは人工林約1,900ヘクタールが1年間に吸収するCO2量に匹敵し、脱炭素社会の実現に大きく貢献します。
本技術は、既存のコンクリート製造設備を活用できるため大規模な設備投資が不要であり、全国の建設現場やコンクリート製品工場への迅速な展開が可能です。さらに、蒸気による加温養生が不要となり、施工効率の向上、省人化、ライフサイクル全体での環境負荷低減にも寄与します。また、耐塩害性・耐凍害性にも優れ、沿岸や寒冷地など過酷な環境下でも長寿命化を実現します。
開発は産学連携体制のもとで進められ、JFEスチールが基礎技術を担い、西松建設が現場施工に適した材料比率の確立と実施工試験、共和コンクリート工業が製品化、宇都宮大学が耐久性メカニズムの解明に貢献しました。既に実構造物への活用も始まっており、今後は施工マニュアルの整備や副産物の安定供給体制の構築、自治体・教育機関との連携による普及啓発活動を通じて、AAMコンクリートの社会実装と持続的な技術展開を推進します。
当社は、今後ともカーボンニュートラル社会の実現に寄与するエコプロダクトの開発に注力し、社会全体のCO2排出量削減に寄与していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
【写真】表彰式の様子
(左より)当社 スチール研究所 スラグ・耐火物研究部長 松永 久宏
同部グループリーダー 田 恵太
国立大学法人宇都宮大学 准教授 皆川 浩氏
共和コンクリート工業株式会社 主幹研究員 高野 智宏氏
(※1)アルカリ活性材料コンクリート(AAMコンクリート)
高炉スラグ微粉末やフライアッシュなどの粉体、水酸化ナトリウム(NaOH)などのアルカリ溶液、細骨材および粗骨材を用いて固化させるコンクリートの総称。アルカリ活性材料は英語でAlkali Activated Materialであり、AAMと略される。アルカリ活性材料コンクリートとして、現在主に研究されているのはジオポリマーコンクリートであり、メタカオリンやシリカなどの粉体と水ガラスを用いて固化させるもの。
(※2)ポルトランドセメント
石灰石や珪石などの原料を粉砕・焼成して製造されるコンクリートの原料。
【関連URL】
アルカリ活性材料コンクリートを現場打ち施工に初適用
~独自のアルカリ溶液配合による使いやすさの向上とCO2排出削減への貢献~
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2025/02/250217.html
「鋼と炭素繊維強化樹脂層を複合させた超高圧水素蓄圧器の開発」が
令和5年度気候変動アクション環境大臣表彰を受賞
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2023/12/231205.html
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