ニュースリリース
JFEスチール株式会社

多工程一貫品質データ解析システム『J-astquad®』の構築、運用開始
~大量データ収集・解析および操業改善の迅速化による品質向上・生産性向上~
当社はこのたび、自動車用薄鋼板を対象とした製造工程の操業データおよび品質データを収集し、品質に対する操業の影響を解析する仕組みとして、多工程一貫品質データ解析システム『J-astquad®』(※)を構築し、運用を開始しました(図1)。本システムは、自動車用薄鋼板の安定製造を目的とした、薄鋼板製造における品質管理業務のためのDX基盤技術のひとつです。自動車用薄鋼板をはじめとした、多工程にわたる製造品から構築・運用を始め、今後順次、各種製品群への展開を予定しています。
当社では、製造品の一層の品質向上および生産性向上を目指しております。今回構築した『J-astquad®』では、自動車用薄鋼板の製造における製鋼工程、熱延工程、冷延工程、表面処理工程にわたって鋼板の長辺方向に変動する多数のセンサーデータ等の操業データおよび品質データ等を自動的に収集します。それらのデータから、圧延による鋼板の長さの変化や、工程毎の鋼板長辺方向の反転、鋼板先尾端部の切り落とし処理等を考慮して、細分化した鋼板長辺方向位置を、多工程で精緻に合わせた紐づけデータとして生成し、AI技術に基づく詳細な解析を行うことで、品質不良の要因の推定が可能となり、操業改善の迅速化を実現し、品質不良発生率の低減につながっています。
当社は、製造プロセスや製品品質のCPS(サイバーフィジカルシステム)化を進めるなど、DXを積極的に推進することで、革新的な生産性向上および安定操業の実現を目指し、自動車用薄鋼板の供給安定化に貢献してまいります。また、今後とも、製造現場におけるあらゆる分野の課題を、DXを通じて解決していくとともに、そのノウハウをソリューションビジネス「JFE Resolus™」を通して積極的にお客様に提供し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
(※)『J-astquad®』 :JFE-analysis system for through-process material quality data
【図1】多工程一貫品質データ解析システム『J-astquad®』

JFEスチール株式会社 | 総務部広報室 | TEL 03(3597)3166 |