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JFEスチール株式会社

高能率自走式清掃ロボット「GAZMASTAR-S」を開発
~作業負荷軽減と安全性・生産性向上を実現~

当社はこのたび、塊や粉体など堆積物のある路面での高能率な自動清掃を可能としたロボット「GAZMASTAR-S」*を開発し、西日本製鉄所(福山地区)に導入しました(図1)。当社は作業負荷の高い清掃作業を自動化する難条件(高温・粉じん・悪路)対応型を含む高能率自走式清掃ロボットを「GAZMASTAR」シリーズとして開発しており、本ロボットが標準機となります。操作性などを向上し、より汎用性の高い本ロボットを製鉄所内の様々な設備における清掃作業に導入することで、作業負荷の軽減、および安全性と生産性を向上した働きやすくきれいな製鉄所を実現していきます。

 

当社は、労働生産性のさらなる向上を目指し、作業のリモート化や自動化ロボットの活用に取り組んでおり、複雑作業や危険作業などの負荷の高いものを中心にロボットの導入を推進しています。製鉄プロセスにおいては、鉄鉱石や石炭などの塊や粉体を含む原料を扱う設備があります。こうした設備では人手による清掃作業を実施していますが、設備周辺の狭い場所や低い場所での重筋作業となることも多く、粉じん環境にもなるなど作業負荷が高いことから自動化のニーズが強く、高能率自走式清掃ロボットを開発しました。

 

今回開発したロボットは、清掃場所に応じて清掃機構の一部を必要に応じて簡単に交換するだけで、4輪駆動の低重心の車体で狭い場所や小さな段差のある場所など様々な場所で、高い清掃能力を発揮できるものとなっています(図2)。本ロボットは、清掃エリアの学習済みの障害物マップと測域センサからの現在値情報(マップ)を比較して自己位置推定を常時行い(図3)、清掃ルートを自動追従しながら塊や粉体などの堆積物を清掃します。多量の粉体にタイヤがはまって動けなくなるスタックへの対策としては、清掃の全体ルートを細かく分割し、各部分ルートの所要時間を監視することで、一定時間以上となったらスタック発生と判定、当該箇所をスキップし次ルートから清掃再開する異常処理機能も開発・搭載しています。さらにロボットのバッテリが一定の値以下となったら充電スタンドまで自動帰還してワイヤレスで自動充電し、連続自動清掃が可能となっています。本ロボットは、手持ちのタブレットの使いやすいソフトで操作および状態確認が可能です。既に製銑工程において検証耐久試験を実施しており、今後は当社全地区の製鉄所内へ展開を進めることで、粉じん清掃などの負荷の高い作業の一部自動化を推進します。

 

当社は、「JFE Digital Transformation Center」(JDXC®)を開設し、製造プロセスのCPS(サイバーフィジカルシステム)化を進めるなど、DXを積極的に推進することで、革新的な生産性向上および安定操業の実現を目指しています。今後とも、製造現場におけるあらゆる分野の課題を、DXを通じて解決していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

※ GAZMASTAR: 集じん(Gather)+名人(Master)をもじった造語

 

【図1】高能率自走式清掃ロボット

【図1】高能率自走式清掃ロボット
 

【図2】清掃前後の比較

【図2】清掃前後の比較
 

【図3】ロボットの自己位置推定イメージ

【図3】ロボットの自己位置推定イメージ
 

【関連URL】
難条件対応型自走式清掃ロボットを開発 ~作業負荷軽減と安全性・生産性向上を実現~
https://www.jfe-steel.co.jp/release/2023/08/230829.html

 
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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