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JFEスチール株式会社

データサイエンス技術によるベルトコンベア自動監視システムを開発
~原料ヤードにおける搬送トラブルの未然防止による生産性向上~

当社はこのたび、最新のデータサイエンス技術により、原料ベルトコンベアの設備異常および操業異常を自動監視するシステムを開発し、東日本製鉄所(千葉地区)と西日本製鉄所(倉敷地区)の原料ヤードに導入しました。今後は、本システムを全地区に展開していくことで、原料ヤードにおける搬送トラブルの未然防止を通じたさらなる生産性向上と操業の安定化を推進します。

鉄鉱石、石炭など製鉄原料の荷揚げ、貯蔵、搬送を行う原料ヤードでは、広大な敷地に多数のベルトコンベア設備が設置されています。特に原料搬送に使用されるベルトコンベア設備は上工程と直結しており、トラブルが発生すると操業に大きな影響をもたらします。そのため、ベルトコンベア設備の状態を常時監視し、トラブルを未然に防止することが重要です。

そこで当社は、最新のAI画像認識技術などのデータサイエンス技術を活用したベルトコンベア自動監視システム(図1)を開発しました。本システムでは、ベルトコンベアに設置したカメラの画像からコンベアベルトの傷を自動で検知し(図2)、長いもので2kmにも及ぶベルトの全周を連続監視することが可能となります。また、同じカメラの画像からコンベアベルトの端部位置を自動で検知し、ベルトの片寄りも常時監視することができます。さらに、ベルトコンベアに3次元距離センサを設置し、コンベア上の荷乗り状態を監視することで効率的な搬送も実現しています。カメラの映像データは映像管理システム(VMS: Video Management System)で管理されます。これらのシステムにより、オペレータはベルトコンベアの稼働状況と合わせて、ベルトの傷検知結果や片寄り検知結果、コンベア上の荷乗り検知結果を一括で効率的に監視することができ、作業の省力化にもつながっています。

当社は、「JFE Digital Transformation Center」(『JDXC ®』)を開設し、製鉄所・全社一貫CPS(サイバーフィジカルシステム)の構築を進めるなど、DXを積極的に推進することで、革新的な生産性向上および安定操業の実現を目指しています。今後とも、製造現場におけるあらゆる分野の課題を、DXを通じて解決していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

【図1】ベルトコンベア自動監視システムの概要

【図1】ベルトコンベア自動監視システムの概要
 

【図2】ベルト傷の検知結果例

【図2】ベルト傷の検知結果例
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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