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JFEスチール株式会社

2020年度省エネ大賞 省エネ事例部門「省エネルギーセンター会長賞」を受賞
~データサイエンスを活用したエネルギー需給ガイダンスの開発~

当社はこのたび、「データサイエンスを活用したエネルギー需給ガイダンスの開発」の功績により、「2020年度(令和2年度)省エネ大賞 省エネ事例部門」(主催:一般財団法人 省エネルギーセンター、後援:経済産業省)の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。当社が省エネ大賞を受賞するのは2年連続となります。表彰式は、1月27日に東京ビッグサイト(東京・江東区)で執り行われる予定です。

「省エネ大賞」は、事業者や事業場等において実施した、他者の模範となる優れた省エネへの取り組みや、省エネルギー性に優れた製品並びにビジネスモデルを表彰するもので、日本全体の省エネ意識の拡大、省エネ製品の普及などによる、省エネ型社会の構築に寄与することを目的としています。うち「省エネ事例部門」は、企業・工場・事業場などの節電や省エネ推進活動を対象としています。

 

1.受賞件名
「データサイエンスを活用したエネルギー需給ガイダンスの開発」

2.受賞概要
製鉄プロセスは多くのエネルギーを必要とすることから、省エネルギー・CO2削減やコスト競争力向上の観点で、使用する燃料・蒸気・電力の運用を最適化することが重要な課題となっています。 従来は、オペレータが、需給状況、発電設備の稼働状況、電力・ガス会社との契約情報などのデータに基づき、コストやエネルギー損失が極力少なくなるように、各プロセスへの副生ガス配分、電力購入量、燃料(重油・都市ガスなど)購入量、副生ガス貯蔵量などの様々な要素を決定していましたが、エネルギー需給変動の正確な予測が難しいなどの課題を抱えていました。 今回開発したエネルギー需給ガイダンス (図1)では、CPS(※1)の概念に基づき、リアルタイムに得られる膨大な測定データ(①)および各工場の詳細な生産計画を使用し、予測対象の物理的現象をモデル化して需給予測計算を行うことにより、現時点から将来にわたる需給状況を高精度に予測します(②)。そして、各種の製鉄所内発電設備等の操業制約、特性、契約情報を考慮した上で(③)、外部からの購入量が最小となる最適な運用条件を最適省エネシミュレーションで求め(④)、その結果をオペレータにガイダンスするものです(⑤)。 本ガイダンスにより、リアルタイムの測定データと生産計画を用いて、高精度な燃料・蒸気・電力需給予測に基づいた副生ガス貯蔵・払出の適切な需給調整が可能となりました。従来のオペレータの経験や能力に基づく運用に対して、さらに効率的な運用ができるようになり、省エネルギー・CO2削減、燃料・蒸気・電力コストの低減を実現しました。

(※1)サイバーフィジカルシステム(CPS)
フィジカル空間の莫大なセンサー情報(ビッグデータ)をサイバー空間に集約し、これを各種手法で解析した結果をフィジカル空間にリアルタイムにフィードバックすることで価値を創出するシステム。

 

【図1】エネルギー需給ガイダンスの概要

【図1】エネルギー需給ガイダンスの概要

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166

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