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ニュースリリース


JFEスチール 株式会社
太平洋セメント株式会社
公益財団法人地球環境産業技術研究機構

二酸化炭素の炭酸塩固定技術に関する取組みについて
~脱炭素社会への寄与を目指して~

気候変動の影響が国内外で顕在化する中、地球温暖化対策の重要性が一層高まってきています。このため脱炭素社会構築への寄与を目指し、JFEスチール株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北野 嘉久、以下JFEスチール) 、太平洋セメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:不死原 正文、以下太平洋セメント) 、公益財団法人地球環境産業技術研究機構(本部:京都府木津川市、理事長:茅 陽一、以下RITE)は、①鉄鋼スラグや廃コンクリート等を対象として、これらから湿式で抽出したアルカリ土類金属(※1)を活用し、工場等より排出された二酸化炭素との反応により、安定した化合物である炭酸塩(※2)として回収する技術の開発、および②生成した炭酸塩の有効利用技術の開発を中心に、3者で研究会を設置し協力して取り組むことと致しました。

脱炭素社会の構築には、省エネルギー化や再生可能エネルギー利用による二酸化炭素排出量の削減に加え、排出した二酸化炭素を回収する新しい技術開発が強く求められています。本取組みでは、鉄鋼分野で生成する鉄鋼スラグや、セメントコンクリート分野で発生する廃コンクリート、生コンスラッジ、石炭灰等を活用した高効率な二酸化炭素の炭酸塩固定技術を核として、技術の実用化や生成した炭酸塩の最適な利用方法について実現を目指します。

特に、RITEが長年にわたり培ってきた二酸化炭素の炭酸塩固定技術に関する高度な研究開発力と、鉄鋼およびセメント業界をリードする2社の技術力や幅広い見識を融合することによって、技術開発における強力なシナジー効果が期待されます。

 

1.目的

鉄鋼スラグ、廃コンクリート等から湿式でアルカリ土類金属を抽出し、これらを活用した二酸化炭素の炭酸塩固定技術および炭酸塩の有効利用技術の開発

 

2.分担

JFEスチール:鉄鋼分野で生成する鉄鋼スラグ等を活用した二酸化炭素の固定技術開発、および炭酸塩の有効利用技術開発
太平洋セメント:セメントコンクリート分野で発生する廃コンクリート、生コンスラッジ、石炭灰等を対象として、これらから湿式で抽出したアルカリ土類金属と、工場等からの排ガスに含まれる二酸化炭素との反応により生成した炭酸塩の有効利用技術開発
RITE:高効率な二酸化炭素の炭酸塩固定技術の基盤技術開発
 

(※1)アルカリ土類金属

周期表第2族に属する元素のうちカルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムの4元素、または、これにベリリウム、マグネシウムを加えた計6元素の総称。
このうち、鉄鋼スラグや廃コンクリートに含まれるカルシウムやマグネシウムを指す。
酸と反応して生成する化合物のうち、これらの炭酸塩は、水に溶けにくい性質がある。

(※2)炭酸塩

炭酸イオン(CO32-)を含むイオン性結晶物質の総称。カルシウムとの化合物である炭酸カルシウムは、代表的な炭酸塩であり、製鉄・セメントの製造工程での原料・副原料として使われる石灰石の主たる成分。

 

(参考)二酸化炭素の炭酸塩固定技術および炭酸塩の有効利用技術

二酸化炭素の炭酸塩固定技術および炭酸塩の有効利用技術
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL03(3597)3166
太平洋セメント(株) 総務部IR広報グループ TEL03(5531)7334
公益財団法人
地球環境産業技術研究機構
化学研究グループ TEL0774(75)2305

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