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JFEスチール 株式会社

令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞
~環境調和型高品質ステンレス鋼溶製プロセスの開発~

このたび当社は「環境調和型高品質ステンレス鋼溶製プロセスの開発」の成果が認められ、令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰(*1)科学技術賞(開発部門)を受賞しました。当社の同賞受賞は3年連続となります。

 

【受賞案件】

「環境調和型高品質ステンレス鋼溶製プロセスの開発」

 

【受賞者】

スチール研究所 研究技監 岸本 康夫
スチール研究所 製鋼研究部長 菊池 直樹
スチール研究所 環境プロセス研究部長 奥山 悟郎
スチール研究所 製鋼研究部 主任研究員 小笠原 太
日本工業大学 基幹工学部 教授 内田 祐一
 

【案件概要】

ステンレス鋼は、一般的にフェロクロム合金やスクラップを電気炉で溶解して製造されており、電力を大量に消費するため環境負荷が高いという課題がありました。また、リンや炭素といった不純物元素の低減や介在物低減等の高品質化の要求は年々高まっていますが、高生産性を両立することが課題でした。

本件では、クロム鉱石を直接使用できる転炉型クロム鉱石溶融還元炉を用いたステンレス鋼溶製技術、炭化水素ガスバーナーを用いたクロム鉱石加熱添加技術、および二次精錬工程での高速脱炭技術と介在物組成コントロール技術の開発を行いました。

これらの開発により、リンや炭素濃度が低く(P<0.020%、C<50ppm)、有害な介在物の量が少ない高機能・高品質ステンレス鋼を高効率で溶製する技術を確立しました。
また、ステンレス鋼溶製時に必要とするエネルギー消費量を42%削減し、製造時の省エネルギー、省資源化等を可能としました。この環境調和型高品質ステンレス鋼溶製プロセスで製造された高機能・高品質なステンレス製品の安定供給を通して、社会全体の環境負荷低減に寄与することができました。

当社は今後も、環境負荷低減技術開発と高品質鋼生産技術開発に注力し、新たなエコプロダクツを世に送り出すことで、CO2排出量削減による地球環境保護に貢献してまいります。

 

(*1)科学技術分野の文部科学大臣表彰:
科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL03(3597)3166

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