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JFEスチール株式会社

平成28年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞
-新たな潤滑制御による冷間タンデムミルの高速圧延技術の開発-

このたび当社は「新たな潤滑制御による冷間タンデムミルの高速圧延技術の開発」の成果が認められ、平成28年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰(*1)科学技術賞(開発部門)を受賞し、本日表彰式が文部科学省(東京・千代田区)にて行われました。当社の同賞受賞は4年連続となります。

 
受賞案件 「新たな潤滑制御による冷間タンデムミルの高速圧延技術の開発」
受賞者 専務執行役員 スチール研究所所長 曽谷 保博
  スチール研究所 圧延・加工プロセス研究部 木村 幸雄
  スチール研究所 圧延・加工プロセス研究部 松原 行宏
  スチール研究所 鋼材研究部 藤田 昇輝
 

近年、缶用鋼板をはじめとする薄鋼板に対して、極薄化および高強度化のニーズが高まっており、高能率な生産を実現するプロセス技術が求められています。また、生産過程で生じる廃油量の削減など、環境負荷軽減に貢献する生産プロセスの実現も課題となっています。

 

これらのニーズに対して、当社は薄鋼板の冷間タンデムミルにおける新たな潤滑システムの開発を行いました。これにより、

低濃度水溶性圧延油を循環使用する給油システムを採用した冷間タンデムミルにおいて、極薄・高強度材の冷間圧延としては業界最高速の高速安定圧延を実現しました。
生産対象や圧延条件の変化に対しても、最適な潤滑状態を維持する潤滑自在制御技術を世界で初めて実現しました。

今回の受賞は、潤滑油の循環使用により、従来は困難とされてきた廃油量の抑制と圧延の高速化の両立を実現したことと、圧延の高能率化による経済的な効果だけでなく、潤滑油の3R(Reduce、Reuse、Recycle)による環境負荷軽減が高く評価されたことによるものです。

なお、本開発に関連した基礎研究については、関連学協会からも学術論文として高く評価されています(*2)。

当社はこれまで、積極的な技術開発と設備投資を積み重ね、世界最先端のエネルギー効率・資源循環率・環境保全技術を有する製鉄プロセスの確立に努めてきました。資源循環型社会の構築により、地球環境に一層寄与していくために更なる技術開発を進めてまいります。

【写真】文部科学省での表彰式

【写真】文部科学省での表彰式

(*1)
科学技術分野の文部科学大臣表彰:
科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としている。
(*2)
関連する学協会からの表彰等
平成25年3月 (一社)日本鉄鋼協会 俵論文賞受賞 平成25年6月 (一社)日本塑性加工学会 学会大賞受賞 平成27年5月 (一社)日本塑性加工学会 論文賞受賞 平成27年7月 「Advances in Engineering (カナダ)」の「a Key Scientific Article contributing to excellence in engineering, scientific and industrial research」に選定
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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