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JFEスチール株式会社

苫小牧CCS実証設備向け高性能特殊ねじ継手付き高合金継目無鋼管の設置完了
~『JFE-HP2-13CR-110』および『JFEBEAR®』国内初採用~

当社は、経済産業省が日本CCS調査株式会社(本社:東京都千代田区、社長:石井正一)に委託し、北海道・苫小牧市において実施している「平成24年度二酸化炭素削減技術実証試験事業(国庫債務負担行為に係るもの)」に係るCCS(*1)実証設備のCO2圧入井(*2)向けに、高性能特殊ねじ継手『JFEBEAR®』付きのチュービングパイプ(*3)用高合金継目無鋼管約150トンを納入し、このたび設置が完了しました。

圧入井掘削工事は日本CCS調査株式会社が石油資源開発株式会社(本社:東京都千代田区、社長:渡辺修)へ再委託し実施したもので、海底下約1,100~1,200mと約2,400~3,000mの2本の圧入井を掘削したものです。今回納入した鋼管は、『JFE-HP2-13CR-110』と「API5CT L80-13Cr」の2種類で、いずれも高強度と高耐食性を有する高合金継目無鋼管です。また、鋼管同士の接続は、管の両端に加工されたねじ継手を使用しますが、当該圧入井は地中で曲げて掘削されており、特に湾曲部ではチュービングパイプには引張り、圧縮などの負荷がかかる厳しい条件で使用されます。今回採用された当社の高性能特殊ねじ継手『JFEBEAR®』は、そのような状況においても気密性が確保できるよう設計されています。

2本の圧入井に対するチュービングパイプの設置は、2015年2月と6月に行われました。それぞれ約480本、約240本の降下作業は順調に進み、ねじ継手が起因となるトラブル発生も無く、設置後の圧力試験も完了しています。

当社はこれまで、天然ガスの開発に必要な高温・高圧環境やCO2濃度・H2S濃度が高い高腐食環境に対応する高合金継目無鋼管および高性能特殊ねじ継手を開発しており、海外の油井・ガス井に数多くの採用実績があります。今回、それらの実績が評価され、『JFE-HP2-13CR-110』および『JFEBEAR®』の国内での初採用となりました。

当社は今後も、国内外における資源エネルギー(石油・ガス・メタンハイドレード)や再生可能エネルギー(地熱発電)分野での掘削管の需要の高まりを受け、当該分野で要求される高強度と高耐食性を備えた油井管関連商品を取り揃え、幅広い用途におけるお客様の要望にお応えしてまいります。

(*1) CCS : Carbon dioxide Capture and Storageの略。二酸化炭素(CO2)の回収、貯留を意味する。
(*2) 圧入井 : 地上から地中にCO2を送り込むための井戸。
(*3) チュービングパイプ : 油・ガス井において油やガスを採取・圧入するために設置されるパイプのうち、生産流体を通すパイプであり、今回はCO2を圧入するために設置されている。

【写真】高性能特殊ねじ継手付き高合金継目無鋼管の現地設置の様子

開梱前のチュービングパイプ
締付けを待つチュービングパイプ
開梱前のチュービングパイプ
 締付けを待つチュービングパイプ

鋼管同士の接続の様子
ねじ締付けの様子
鋼管同士の接続の様子
ねじ締付けの様子
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株)総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166

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