ニュースリリース
JFEスチール株式会社
大河内賞を5年連続で受賞
~耐震ラインパイプHIPER®の開発~
このたび、当社の開発した「耐震ラインパイプHIPER®(*1)」が、(財)大河内記念会(理事長:吉川弘之 科学技術振興機構研究開発戦略センター長)より第60回(平成25年度)大河内記念技術賞を受賞し、昨日、日本工業倶楽部(東京・千代田区)にて贈賞式が行われました。
大河内記念技術賞は、生産工学、生産技術の研究により得られた優れた発明または考案に基づく産業上の顕著な業績に与えられるものです。当社の大河内賞受賞は、第56回の大河内記念技術賞受賞から5年連続となります。
1.受賞件名:
耐座屈性能に優れたパイプライン用鋼管の開発
2.受賞者:
津山 青史 | スチール研究所 所長 |
遠藤 茂 | スチール研究所 鋼材研究部 部長 |
石川 信行 | スチール研究所 鋼材研究部 主任研究員 |
近藤 丈 | 厚板セクター部 主任部員 |
村岡 隆二 | 西日本製鉄所 鋼材商品技術部 主任部員 |
3.開発の概要:
地震地帯や凍土地帯に敷設されるパイプライン用鋼管には、地盤変動による変形を受けても座屈しにくい高い性能が要求されます。この課題に対して、当社は最先端の材質設計技術と、西日本製鉄所(福山地区)厚板工場のオンライン加熱設備「HOP®(*2)」および、加速冷却装置「Super-OLAC®(*3)-A」を最大限に活用し、従来に比べて高い耐座屈性能を有するパイプライン用高強度鋼管「HIPER®」を世界で初めて開発しました。この結果これまでに比べ大幅な管厚の低減が可能となり、パイプラインの建設費用削減と安全性向上の両立を実現しました。地震凍土地帯を通る多くのパイプラインに「HIPER®」が採用されています。
当社は今後とも、お客様のニーズにお応えできる最先端の技術革新、商品開発に注力し、鋼管をはじめとする高機能・高品質な鋼材商品の提供を通じて、世界の資源・エネルギー開発に貢献してまいります。
(*1)HIPER® | : | Higher Performance for Earthquake Related Ground Movementsの略。 |
(*2)HOP® | : | Heat-treatment On-line Process の略。 厚鋼板を誘導加熱によりオンラインで熱処理する設備。JFEスチールのオンリーワン先端技術。 |
(*3)OLAC® | : | On-Line Accelerated Coolingの略 高冷却速度、高精度冷却機能を有するオンライン加速冷却設備。 JFEスチールのナンバーワン先端技術。 |
【写真】日本工業倶楽部での贈賞式
【写真】「HIPER®」の敷設状況