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ニュースリリース


JFEスチール株式会社

横浜市と「きれいな海づくり」の推進に向けた共同研究を開始
~「マリンブロック®」などの鉄鋼スラグ製品を活用~

当社は、横浜市との間で、鉄鋼スラグ製品を用いた生物の生息環境改善と水質浄化の向上を検討する共同研究に関する協定を本年9月11日に締結しました。これに基づき、横浜市の山下公園前海域で、明日10月16日より鉄鋼スラグ製品を設置して共同研究を開始します。

「マリンブロック®」をはじめとする鉄鋼スラグ製品は、鉄鋼製造工程で副産物として生じる鉄鋼スラグを活用した製品です。「マリンブロック®」や「マリンロック®」は海藻、貝などの生物付着基盤となり、また「マリンストーン®」は底質改善材としての機能に加え、「マリンロック®」と共にカニやナマコや底魚などの住みかや隠れ家となります。いずれも、海の生物による水質改善に寄与し、自然の海の環境を形成して生物多様性を高めることに貢献します。

横浜市はこれまで、浅場を活用した水質浄化などに取り組む「きれいな海づくり」事業を展開しており、今回、当社の鉄鋼スラグ製品による海域環境改善技術を活用し、横浜市環境創造局環境科学研究所と共同研究を実施することとなりました。本研究の概要は以下の通りです。

<研究概要>

研究名   「山下公園前海域における水質浄化能力の回復に向けた生物生息環境の改善手法」に関する共同研究
研究内容   山下公園前海域において、生物付着基盤や底質改善の効果が期待される鉄鋼スラグを原料とする再生資材を沿岸域に配置し、浅場を造成します。その後、定期的なモニタリング調査を行い、海域が本来持っている生物による水質浄化能力の回復に向けた生物生息環境の改善手法を検討します。
研究期間   2013年10月16日~2016年3月31日

当社は今後も、鉄鋼スラグの活用事業を通じ、地球環境保全に貢献する技術開発に努めてまいります。

※「マリンブロック®」、「マリンロック®」、「マリンストーン®」はJFEスチール株式会社の登録商標です。

【図】鉄鋼スラグ製品配置概略

鉄鋼スラグ製品配置概略

【参考資料】各スラグ製品の実海域事例写真

マリンブロック®
城ヶ島(神奈川県)カジメなど海藻が繁茂
マリンブロック®

城ヶ島(神奈川県)カジメなど海藻が繁茂

マリンロック®
八景島(神奈川県) ウニの生息を確認
マリンロック®

八景島(神奈川県) ウニの生息を確認
(八景島シーパラダイス「うみファーム」)

マリンストーン®
福山(広島県) ホヤやゴカイ類が密集して生息
マリンストーン®
福山(広島県) ホヤやゴカイ類が密集して生息

【参考資料】各スラグ製品で浅場を造成した場合のイメージ図

各スラグ製品で浅場を造成した場合のイメージ図

「マリンブロック®
鉄鋼スラグに二酸化炭素を吹き込み固化したもので、サンゴや貝殻と同じ主成分を有し、海藻やサンゴ着生効果を持つ藻場・サンゴ礁造成用ブロックです。

「マリンロック®
鉄鋼スラグから製造される準硬石相当の人工資材。限りある天然石材に代わる資源循環型・環境保全型の土木、海洋工事、港湾・空港工事資材として、あるいは護岸や藻場造成材、被覆石として使用されています。

「マリンストーン®
鉄鋼スラグの粒度等を調整した砂利状のスラグ製品。海底に敷設することで、多様な底生生物・藻類の生息基盤となること、貧酸素水塊の発生の原因となる硫化物の溶出を抑制することが確認されています。

「カルシア改質土」
鉄鋼スラグの成分、粒度管理を施したカルシア系改質材と浚渫土と混合させて水和固化させた改質土で、浅場造成や窪地埋め戻しに利用されます。
本共同研究では使用しません。

なお、当社のスラグ加工技術・製品につきましては下記URLにて紹介しています。
http://www.jfe-steel.co.jp/products/slag/index.html
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166

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