2013年7月10日
  • JFEスチール株式会社

表面処理鋼板の耐食性試験法「ACTE®」がISO国際規格に制定
~実使用環境下での耐久信頼性評価技術のグローバルスタンダードへ~

JFEスチール株式会社(本社:東京都千代田区、社長:林田英治、以下「JFEスチール」)、株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、社長:中西宏明、以下「日立」)が共同開発した、実使用環境下での耐食性を適正に評価できる表面処理鋼板の耐食性試験法「ACTE®」(Accelerated Corrosion Test for Electric Appliances)が、2013年3月1日付でISO国際規格(ISO16539-Method B)(※1)に制定されました。

ISO16539は、人工的に調整された海水を試料表面に均一に噴霧付着させる工程と、絶対湿度(※2)一定下で乾燥・湿潤のサイクルを繰り返す工程の組み合わせを特徴とする耐食性試験法です(図1参照)。

屋内外で長期間使用される製品に金属材料を適用するには、実環境での高度な耐久信頼性が求められますが、従来の耐食性試験法(※3)では実環境下での耐食性を適正に予測することが困難でした。そこで2006年度よりJFEスチール、日立に加えて、「ACTE®」と同様に絶対湿度一定下でのステンレス鋼板の耐食性試験法を提案していた国立大学法人東北大学(所在地:宮城県仙台市、総長:里見進、以下「東北大学」)と共同で新耐食性試験法のISO国際規格化に向けた検討を開始しました。更には2008年9月より経済産業省の「社会環境整備・産業競争力強化型規格開発事業」のプロジェクト(※4)として産官学連携で国際規格化に向けた活動が開始され、同プロジェクトにおいてJFEスチール、日立、東北大学は共同で大気暴露試験と耐食性試験法との相関データ収集、及び国際規格原案の策定を行いました。2011年6月からはISO 専門委員会(ISO/TC156(※5))において新規提案規格の審議が行われ、2013年3月にISO16539として国際規格に制定されました。

自動車・家電・建材用など多様な環境下で使用される表面処理鋼板には、省資源化社会の推進が求められる中、高い耐久性を確保する適正な耐食性評価が益々必要とされてきています。

国際規格化されたISO16539-Method B(「ACTE®」)を活用することにより、製品・部品の設計寿命の最終段階まで耐食性を保持させるための適正な材料選択が可能となります。

JFEスチールはISO16539-MethodB(「ACTE®」)に関する特許(特許第4218280号、2008年登録)を取得していますが、本規格の普及を推進するため、特許権を無償で使用することを許諾し、規格に記載しました。

当社は、本開発の成果を活かしてより耐久性の高い表面処理鋼板の提供を行っていくとともに、今後も更なる省資源・省エネルギーに資する及び材料評価技術の研究開発、及び普及を推進し社会に貢献していきます。

(*1) ISO16539は以下の2種類(Method A,Method B)の耐食性試験法により構成。
  Method A:ステンレス鋼板が対象
Method B(「ACTE®」):めっき鋼板、塗装鋼板、化成処理鋼板など表面処理鋼板が対象
(*2) 絶対湿度:1立法㍍あたりの水蒸気量(g/m3)。
   
(*3) 「塩水噴霧試験(塩化ナトリウム水溶液を常時噴霧する耐食性試験法)」など。
   
(*4) プロジェクト名:「大気腐食(塩化物環境)促進試験方法に関する国際標準開発」
事務局:ステンレス協会
   
(*5) ISO/TC156:「金属および金属合金の腐食」についてのISO専門委員会
事務局:ステンレス協会

(図1)「ACTE®」(ISO16539-Method B)の試験条件
(図1)「ACTE®」(ISO16539-Method B)の試験条件


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