2013年7月10日
  • JFEスチール株式会社

排熱を利用した熱電発電技術の実証試験を実施
~排熱利用の有効性を確認~

当社はこのたび、2013年3月から東日本製鉄所(京浜地区)で実施している排熱を利用した熱電発電技術の実証試験について、計画通りの発電出力が得られ製鉄所内で有効利用できることを確認しました。

当実証試験は、2013年3月に東日本製鉄所(京浜地区)の連続鋳造設備に設置した熱電発電システム(図2参照)を用いて、スラブ(圧延用半製品鋼塊)から放出されるふく射熱から10kW級の発電を行うもので、スラブの上方にパネル状の熱電発電システムを配置(写真1参照)しています。得られた電力はパワーコンディショナを介して直流から交流に変換後、既存の配電線に接続し、所内設備の電源として利用します。当該規模の熱電発電の実証試験は世界初です。

熱電発電技術は、異なる金属または半導体に温度差を設けると電圧が発生する「ゼーベック効果」(図1参照)を利用して熱から電気を生み出す技術で、発電時のCO2排出が全くないクリーンな発電です。24時間操業の製鉄所には排熱が常に存在するため、熱電発電は昼夜・天候によらず、年間を通して安定した電力を安価に得られる可能性があります。本技術を様々な工場排熱に適用すれば、省エネルギーやCO2排出の削減に大きな効果を発揮するものと期待されます。発電には株式会社KELK(社長:武知弘明、本社:神奈川県平塚市、以下「KELK」)が開発した世界最高クラス性能(出力密度1W/cm2)の熱電変換モジュールを用います。

なお、当実証試験は、KELK、国立大学法人北海道大学(エネルギー・マテリアル融合領域研究センター、センター長:秋山友宏)と共同で、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の省エネルギー革新技術開発事業として2012年1月から実施している「製鉄プロセスにおける排熱を利用した熱電発電技術の研究開発」の一環で行っているものです。

今後は、製鉄所内での実用化に向けた実証試験を継続して行い、耐久性を確認するとともに、更なる発電効率の向上、信頼性の向上を含めたシステム確立への取り組みを行っていきます。

当社は今後も更なる省資源・省エネルギーに資する生産プロセスや商品の開発を通じて、地球環境保全に貢献してまいります。

(図1)ゼーベック効果の概念図(熱電発電の原理)

(図1) ゼーベック効果の概念図(熱電発電の原理)

(図2)連続鋳造設備への熱電発電システム設置イメージ

(図2)連続鋳造設備への熱電発電システム設置イメージ

(写真1)連続鋳造設備へ設置した熱電発電システムの外観

(写真1)連続鋳造設備へ設置した熱電発電システムの外観

(写真2)熱電発電システム

(写真2)熱電発電システム

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株)総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166