PC版

MENU

ニュースリリース

  • twitter


JFEスチール株式会社
JFEシビル株式会社

国土強靭化を支援する建築構造向け耐震用製品「JFEの耐震壁」を開発

JFEスチール株式会社(以下、「JFEスチール」)とJFEシビル株式会社(以下、「JFEシビル」)は共同で「JFEの耐震壁」を開発し、このほど構造安全性とその設計法について一般財団法人 日本建築総合試験所の建築技術性能証明(第22-14号)を取得しました。これにより、JFEグループにて設計における合理性を高め、利便性の向上を実現した耐震壁を建築構造設計者の皆様に提供することが可能となりました。

「JFEの耐震壁」は高い剛性と耐力を有する耐震デバイスであり、建築物に取付けることで、地震による建築物の過大な変形を抑制することが可能となります。本耐震壁は、JFEスチールが製造した鋼材を使用し、JFEシビルまたはJFEスチールの技術指導を受けた委託業者が製造します。JFEスチールのHBL®385などの引張強さ400~550N/mm2級の汎用的な鋼材を鋼板パネルとして用い、スチフナと呼ばれる部品で鋼板パネルを適切に補強することで、地震時に鋼板パネルがパネル面に対して垂直方向にたわむことを防止し(※1)、耐震壁全体が安定的に抵抗力を発揮することができます(図1、図2)。オフィスビルなどの高層建築物や大型倉庫などの鉄骨造の建物に本耐震壁を用いることで、巨大地震や長周期地震動による損傷被害を抑制することが可能となります。

今回、JFEスチールとJFEシビルは共同で、耐震壁のスチフナによる補強効果を詳細に分析し、合理的な設計法を構築することで、スチフナ数の最適化による軽量化と施工性の両立を実現しました。さらに、地震による大変形時にも耐震壁が十分な抵抗力を保持することを実証し(※2)、耐震壁の構造安全性とその設計法の妥当性について建築技術性能証明を2022年8月に日本建築総合試験所から取得しました。

両社はこれまでにも耐震・制振に関する製品を共同で開発しており、ブレースタイプの製品(図3)等の建築技術性能証明を取得しています。今回、耐震壁の建築技術性能証明を加えることで、建築構造設計者が利用できる耐震デバイスのメニューがより一層充実します。

両社は、今後も、皆様の安心・安全のために国土強靭化に向けた鉄鋼商品ならびに利用技術の開発と普及に努め、お客様のさまざまなニーズにお応えできる付加価値の高い建築建材商品の開発を通して、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

(※1) 局部座屈の発生を防止するということ

(※2) 地震時の繰返し変形を模擬した載荷実験により、耐震壁がせん断変形角1/50rad時にも高い抵抗力を保持することを実証

 

【図1】「JFEの耐震壁」の概要

【図1】「JFEの耐震壁」の概要
 

【図2】構造実験の概要

【図2】構造実験の概要
 

【図3】JFEのブレースの一例

【図3】JFEのブレースの一例
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166
JFEシビル(株) 建築事業部 TEL 03 (3864) 5845

ニュースリリース一覧へ戻る