ニュースリリース


JFEスチール株式会社

ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパ社とのクロスライセンス(相互技術供与)について
~自動車部品の新しい成形技術をグローバルに提案~

当社およびドイツ最大の鉄鋼メーカーであるティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパ社(以下、「tkSE」)は、このたびハイテン材を含めた自動車部品用鋼板の新成形技術のクロスライセンス契約を締結しました。これにより、JFEが開発した『CP-F』(Closed Profile - Forming)およびtkSEが開発した『T3』(thyssenkrupp Tailored Tubes)の組合せによる新しい成形技術を、自動車メーカーや自動車部品メーカーに対してグローバルに提案することが可能となりました。

現在の自動車車体開発では、CO2排出量低減や省エネルギーのための軽量化と、剛性・衝突安全性の向上の両立が要求されています。一般的に、自動車の骨格部品はプレス成形した2枚の鋼板を溶接部位(フランジ)でスポット溶接して製造します(図1)が、今回両社が開発した新しい技術では、フランジを省略した部品を1枚の鋼板から成形して製造します(図2)。剛性・衝突安全性を維持した上で、部品重量の10%以上を占めるフランジを省略することによる軽量化を実現します。

 

【図1】従来の製造プロセス

 
① 2部品をプレス成形 ② スポット溶接で接合
 
【図1】従来の製造プロセス
 

【図2】新しいフランジレス構造の製造プロセス

 
① 1枚の鋼板で成形
(フランジレス部品成形技術)
② 連続溶接で接合
 
【図2】新しいフランジレス構造の製造プロセス
 

これまで両社は、独自にフランジレス部品の成形技術を開発してきました。当社が2010年に開発した閉断面成形技術「CP-F」は、汎用プレス機での成形を可能にしたことが特徴ですが、長手方向に曲がった部品の成形では、寸法精度の安定性に課題がありました。一方、tkSEが開発した成形技術「T3」は、フレキシブルマンドレルという特殊な金型を使用し、長手方向に曲がった部品でも高い部品精度を確保できることが特徴です。今回のクロスライセンスにより、フロントピラーなど長手方向に曲がった軽量かつ高精度のフランジレス部品を、汎用プレス機で安定して量産できる成形技術をお客様に提案することが可能となりました。

当社とtkSEは、2002年より自動車用鋼板および関連した研究開発に関する包括的技術提携契約を締結しています。両社は今後もこの契約に基づき、自動車用鋼板とその利用技術に関する技術交流や共同研究開発を推進してまいります。

 

【ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパ社の概要】

所在地 ドイツ連邦共和国デュイスブルグ市
会長 アンドレアス・ゴス
売上高 約90億ユーロ(2015年度)
主要製品 表面処理鋼板、缶用鋼板、冷延鋼板、熱延鋼板ほか
 

【図3】対象部品(フロントピラー)のイメージ

【図3】対象部品(フロントピラー)のイメージ

 

【写真】契約時の西馬孝文専務(左)とtkSEのDr.ヘリベルトRフィッシャー(右)

【写真】契約時の西馬孝文専務(左)とtkSEのDr.ヘリベルトRフィッシャー(右)

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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