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JFEスチール株式会社

建築構造用冷間ロール成形角形鋼管 耐火被覆厚を低減し認定取得
~耐火被覆工事費削減と居室有効面積の拡大~

当社はこのたび、建築構造用冷間ロール成形角形鋼管(以下、「冷間ロールコラム」)「JFEコラムBCR」(*1)を用いた鋼管柱の吹付けロックウール(*2)の耐火被覆厚を40%以上低減し、国土交通大臣より耐火構造(*3)の認定を取得しました。被覆厚を低減することにより、施工時における被覆工事費削減と、柱の仕上げ寸法縮小による居室有効面積の拡大が可能になります。

耐火を目的とした被覆材料やその厚みは、建築基準法およびその関連法規で定められた要求性能(*4)に応じて評価機関による所定の耐火試験で検証され、国土交通大臣より認定されます。
鉄骨造建築物の柱には耐火被覆材として吹付けロックウールが多く使用されており、今回「JFEコラムBCR」を用いた柱に限り、その被覆厚を1時間耐火は従来認定されていた25mmから15mm、2時間耐火では従来の45mmから25mmへ低減し、認定を取得しました。これは構成材料(吹付けロックウール、冷間ロールコラム)の熱特性を詳細に検討し、仕様設計したことによるものです。これにより、当社の冷間ロールコラムが使用される鉄骨造建築物において、耐火被覆工事費削減と柱の仕上げ寸法縮小による居室有効面積の拡大が実現します。

さらに、外壁を耐火被覆の一部として活用する合成耐火構造についても、鉄骨造建築物のメイン外壁材であるALC板(*5)を対象に、ALC横張、冷間ロールコラムと吹付けロックウールの組み合わせで、1時間および2時間耐火の認定を取得しました。ALC縦張についても現在認定手続き中で、7月に取得を見込んでいます。

JFEスチールグループでは、今後もお客様のニーズに応じた建材商品の開発に努めてまいります。

 

(*1)建築構造用冷間ロール成形角形鋼管「JFEコラムBCR」の規格

種類の記号 認定番号 降伏点
N/mm2
引張強度
N/mm2
降伏比
BCR295
JBCR295
MSTL-0141
MSTL-0142
MSTL-0401
295~445 400~550 90以下

「BCR」は一般社団法人日本鉄鋼連盟の登録商標です。

 

(*2)吹付けロックウール:
現場施工の際、鉄骨に専用機を用いて吹付ける不燃製品のこと。ロックウール粒状綿を主原料のとしたセメントを硬化材とし、一定の被覆層をつくる有機物を含まない。(不燃認定番号:NM-8601) 。
【写真】施工中の様子

【写真】施工中の様子

 

(*3)耐火構造:法第2条第7号、令107条
火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するため、建築物に必要とされる耐火性能を有する構造のこと。

<冷間ロールコラム適用サイズ>
1時間耐火:□-200×200×12~□-550×550×25
2時間耐火:□-250×250×16~□-550×550×25

 

(*4)要求性能:
建築物の部分・階数に応じて要求される性能の「要件」と「時間」のこと。
柱に要求される要求耐火時間は下記のとおり。
1時間:最上階および最上階から数えて、4以内の階。
2時間:最上階から数えて、5以上14以内の階。
3時間:最上階から数えて、15以上の階。

 

(*5)ALC板:Autoclaved Lightweight aerated Concrete
高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリートのこと。

 

【図1】ALC横張合成耐火のディテール例

【図1】ALC横張合成耐火のディテール例

 

【図2】ALC横張(左)とALC縦張(右)の建物外観イメージ

【図2】ALC横張(左)とALC縦張(右)の建物外観イメージ

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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