PC版

MENU

ニュースリリース


JFEスチール株式会社

大河内賞を7年連続で受賞
~電縫鋼管『マイティーシーム®』の開発~

このたび、当社の開発した溶接部性能を飛躍的に向上させたラインパイプ用電縫鋼管(*1)『マイティーシーム』が、公益財団法人 大河内記念会(理事長:吉川弘之 科学技術振興機構研究開発戦略センター長)より第62回(平成27年度)大河内記念技術賞を受賞し、3月25日に贈賞式が日本工業倶楽部(東京・丸の内)にて行なわれました。

大河内記念技術賞は、生産工学および生産技術上優れた独創的研究成果をあげ、学術の進歩と産業の発展に貢献した顕著な業績に与えられるものです。当社の大河内賞受賞は、第56回の大河内記念技術賞受賞から7年連続となります。

 

1.受賞件名:
「溶接部が母材と同等の低温靱性を有する極寒冷地用電縫鋼管の開発」

2.受賞者:
岡部 能知 スチール研究所 鋼管・鋳物研究部 主任研究員
飯塚 幸理 スチール研究所 計測制御研究部長
佐藤 昭夫 東日本製鉄所 企画部 主任部員
伊木 聡 スチール研究所 接合・強度研究部 主任研究員
小出 竜男 東日本製鉄所(京浜地区) 溶接管部 溶接管技術室長

3.開発の概要:
『マイティーシーム』は、当社が開発した、石油・天然ガスを生産する際に用いる、ラインパイプ向けの電縫鋼管です。溶接時に発生する酸化物の形態や分布を制御する溶接技術、および連続的に溶接部全長をリアルタイムで超音波探傷する技術を開発し、溶接部の性能とその保証技術を飛躍的に向上させ、-50℃以下の低温下における靭性(*2)を確保しました。これにより、従来は靭性が著しく低下するために電縫鋼管の使用が困難とされてきたアラスカなど極寒冷地の低温下において、継目無鋼管やUOE鋼管と比べて高い生産性を有する電縫鋼管の使用を可能としました。

当社は今後とも、お客様のニーズにお応えできる最先端の技術革新、商品開発に注力し、高機能・高品質な鋼材商品の提供を通じて社会に貢献してまいります。

※『マイティーシーム®』はJFEスチール(株)の登録商標です。

 

(*1)電縫鋼管:
熱延鋼帯を円形に造管させ鋼帯の端部に局部的に高周波などで大電流を流して加熱しそのまま加圧させることで、溶接材料を用いず抵抗溶接によって接合させることを特徴とする溶接鋼管。

(*2)靭性:
粘り強くて、衝撃破壊を起こしにくいかどうかの程度。〔JIS用語〕
一般的には衝撃試験の値が高ければ靭性が高いといえる。

 

【写真】日本工業倶楽部での贈賞式

日本工業倶楽部での贈賞式

 

【写真】『マイティーシーム』の敷設状況

『マイティーシーム』の敷設状況

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166

ニュースリリース一覧へ戻る