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JFEスチール株式会社

炭化水素燃料バーナーを利用したステンレス鋼用クロム鉱石溶融還元プロセスが
岩谷直治記念賞を受賞

当社が開発した炭化水素燃料バーナーを利用したステンレス鋼用クロム鉱石溶融還元プロセスが、第42回(平成27年度)岩谷直治記念賞を受賞し、昨日、日本工業倶楽部(東京都千代田区)において贈呈式が行われました。当社の岩谷直治記念賞受賞は、2年ぶり4回目となります。

同賞は、わが国高圧ガス関係諸事業の発展に尽力した岩谷直治氏の業績を記念し、エネルギーおよび環境に優れた技術開発で、かつ顕著な産業上の貢献が認められる業績を表彰することにより、この分野の発展と国民生活の向上に寄与することを目的としています。

1.受賞案件
「炭化水素燃料バーナーを利用したクロム鉱石溶融還元プロセスの開発」
 
2.受賞者
スチール研究所 製鋼研究部 主任研究員 奥山 悟郎
スチール研究所 製鋼研究部 主任研究員 内田 祐一
スチール研究所 製鋼研究部長 三木 祐司
西日本製鉄所(福山地区) 製鋼部第2製鋼工場長 小川 尚志
代表取締役副社長 丹村 洋一
 
3.開発の概要
ステンレス鋼製造にはフェロクロム(FeCr)合金の使用が一般的ですが、当社の溶融還元炉はクロム鉱石(Cr2O3)をスラグ内で溶融し、炭材(コークス、石炭)で還元して、ステンレス鋼の原料である金属クロム(Cr)を回収する当社オンリーワン技術を有する設備です。
 
今回開発した技術は、従来のクロム鉱石供給装置(クロム鉱石添加ランス)に、バーナー単体としては世界最大クラスの炭化水素ガスを燃料とする純酸素バーナー機能を付与し、高温火炎を介してクロム鉱石を炉内に添加します。これにより、火炎中でクロム鉱石粒子が高速で加熱され、高温状態のクロム鉱石が反応領域に供給されるため、クロム鉱石の溶融還元に必要な熱を従来よりも高効率で与えることが可能になります。
 
本技術の導入により、従来の添加方法と比較してエネルギー効率が約20%向上し、溶融還元炉での炭材使用量の削減にともなう二酸化炭素ガス排出量の低減による環境負荷低減が可能となりました。
 

クロム鉱石加熱添加装置

【写真】日本工業倶楽部での贈呈式

日本工業倶楽部での贈呈式

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL 03(3597)3166

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