技術系
製造技術

製鉄会社の悲願とも言える
「重要テーマ」と対峙する日々

中村 春香
2012年入社
基幹理工学研究科 機械科学専攻修了
HARUKA NAKAMURA

Profile

親しみやすい笑顔で出会った人を惹きつける中村。だが、醸し出す雰囲気とは裏腹に、入社後さまざまな重要テーマに挑戦してきた。それは「もっと知りたい!」「もっとやってみたい!」という、エンジニアとしての飽くなき探究心が彼女を突き動かしているからだ。だからこそ、高いハードルを粘り強く超えてきた。また、彼女が対峙するのは技術そのものばかりではない。技術を形にするためには、生産現場をはじめとした多くの人との協力や信頼関係の構築が不可欠だ。入社4年目で担当した新規設備の立ち上げは、ラボでの作業が中心だった中村を大きくステップアップさせる契機となった。製鉄機械の中でも特に大型で、高温な鉄を扱う製鋼工程の設備が、いろいろな人との協働を経て実際に工場内に据え付けられて無事立ち上がった時に、自分の成長を実感できた、と中村は語る。

私の仕事

My role
製鉄会社の悲願ともいえる
「重要テーマ」と対峙する日々

入社以来、千葉地区の製鋼工場で普通鋼精錬(転炉・二次精錬)の操業改善や技術開発に携わってきました。さまざまな業務を担当してきましたが、入社5年目からは「転炉ボトムの耐火物異常損傷現象」の解明に取り組んでいます。転炉とは、炉内に溶けた銑鉄を注ぎ込んで精錬する鍋のような形の設備です。この中はレンガなどの耐火物で覆われていますが、高温の銑鉄を入れることにより、底面を中心に耐火物が摩耗してしまいます。耐火物が寿命を迎えれば、張り替えなければなりません。張り替え作業を行うためには、設備を止めなければなりませんし、コストも手間もかかります。私のミッションは、炉内耐火物の摩耗メカニズムを解明し、耐火物の損傷を抑え、炉内の寿命を限りなく延ばす技術を開発することです。これは長年、先輩たちが脈々と取り組んできたテーマです。しかし、残念ながら未だに決定打と言えるだけの答えは導き出せていません。製鉄会社にとっては悲願ともいえる重要テーマになるだけに、責任の重さを感じる一方で大きな手応えを感じています。

醍醐味、やりがい

Real thrill
踏み込めなかった
世界に飛び込んで
パイオニアになれ!

入社以来、ずっと心に掲げてきた目標は「転炉のことなら中村に聞け!」と言われるようになること。それだけに転炉の寿命を延ばすという鉄鋼メーカーにとっての永遠のテーマを入社5年目で与えられたときは、とても嬉しかったことを覚えています。「誰もが最終解を導き出せていない課題に、自分が終止符を打つ!」「私の代で解決してみせる!」そんな想いに身体が震えました。それだけのテーマを自分に任せてもらえる。それはエンジニアとしての自分を信頼してもらえた証だと感じました。先輩から「踏み込めなかった世界に飛び込んで、パイオニアになれ!」と言ってもらえたわけですから。だからこそ、絶対にメカニズムを解明し、答えを出したいと思っています。そしていずれは、普通鋼精錬だけではなく、鋳造やステンレス精錬も含めて「製鋼のことなら中村に聞け!」と言われる存在になりたい。もう少し時間はかかりますが、この会社なら決してできないことではないと感じています。

JFEスチールに決めたワケ

Reason
繊細な素材とダイナミックな工場、
そのギャップに大きな興味を

鉄鋼メーカーに興味を持った理由は、工場見学で見た製造過程の迫力ですね。学生時代から鉄という素材は、ほんの少し成分や温度が変わるだけで、いろいろな性質を持った材料に変化することに興味と面白さを感じていました。しかし、実際に工場見学に行ってみたら、製造現場は本当に大きくてダイナミック。そのギャップに驚きました。「どうやって成分や温度をコントロールしているのだろうか?」「どんな技術があるのだろうか?」…。このことを知りたいと強烈に思ったことが何よりの入社の決め手です。入社後に、さまざまな技術に触れ、その裏には積み重ねてきた「歴史」と、たくさんの人の努力があることを知りました。それでもまだ解明できていないことがたくさんある…。それは私たちエンジニアにとって大きな可能性が残されているということ。そしてそのフロンティアに踏み出すのは私たちだと感じています。

JFEスチールのここが好き!

Like
「やってみたい」という「想い」を
大切にしてくれる風土

私がJFEスチールの好きな点を一言でまとめるなら、「やってみたい」ことをやらせてくれるところでしょうか。もちろんそのためには自分の考えを正しく持ち、だからこそ「やってみたい」と言わなければなりません。しかし、裏付けのある想いであれば、確実に応えてくれる会社だと感じています。工場設備の場合、工場が稼働中に実験を行わなければならないことも数多くあります。したがって、実験とはいえ失敗が大きな損失につながる場合も出てきます。そんなときでも、「損をしたら、みんなで取り戻せばいい。やってみたいことをやらないことの方が会社にとっての損だ」と言ってもらえる風土があるのです。それと製造現場は男性ばかりの職場で、女性は特別な存在になってしまうのではないか、と思うかもしれませんが、仕事上で性別は関係ありません。「もう少し女の子扱いしてほしい」とたまに思ってしまうくらいです(笑)。男女問わず努力しているかどうかが重視されます。このリベラルさもまた、この会社の好きな点の一つです。

オフはどうしてる?

Private
休日はアクティブに動く
心の豊かさが仕事にも活きる

休日はなるべく表に出ることを心がけています。社会人になって一番行くようになったのは岡山県の倉敷地区。仲の良い同期がいるので、つい遠征してしまいます。長い休みが取れるときは、セブ島やパラオとか。社内では屋内にいることが多いので、思いっきり太陽光を浴びて、海にプカプカ浮かんでいます(笑)。また舞台演劇やミュージカルの観劇も好きで、社内外の観劇仲間と、大阪や名古屋、福岡などの地方公演に足を運ぶことも。感動して泣いたり、おかしくて大笑いしたり、いろいろな感情を与えてもらうことで、心の豊かさを育んでいます。

就活中の学生へ

Message
普段何気なく使っている
モノの裏側には
「想い」と「技術」が込められている

就職活動ではフットワークを軽くしていろいろな世界をのぞいてみて欲しいと思います。私自身も就職活動を通じて大学の研究室ではわからなかった「鉄が生まれる現場」をみて、ものの見方が変わりました。普段何気なく使っているモノの裏側に、多くの人の「想い」と「技術」が込められていることに胸が熱くなりました。足を運んで、実際に見てみると、研究室やインターネットなどでは得られない感動を感じることができると思います。
製鉄所を見学する機会があったら、是非お越しください。「真っ赤に燃えるドロドロとした鉄」に「おーっ!」と思うでしょうか。または、「製造ラインを高速で動いていく銀のピカピカした鉄」に「おーっ!」と感じるかもしれません。もちろんどちらでも構いません。ただ、そのときのフィーリングを大切に持っておいてほしいと思います。それが入社を決める時だけでなく、入社後の仕事に、案外大きな影響をもたらしますから。ちなみに私は「真っ赤」派です(笑)。

キャリアステップ

Career

※ 所属や名称などの情報は取材時のものです