GLOBAL TALENTS 01
葛 君
海外事業企画
2013年入社 法学部卒
GE JUN

Profile

葛は中国・上海で生まれた。葛と話をしていると、流暢な日本語の中に大きな自信が見える。それは入社以来の経験に加え、入社3年目で配属となった「ベトナムFHSプロジェクト推進班」で鍛え上げられたことが下地になっていることは、想像に難くない。国内外を問わず社内外のさまざまな人と連携を取り、意向を聞き、判断し、タフなネゴシエーションを繰り返してきたことが、葛を成長させたのだ。まだプロジェクトは進行中だが、完了後は営業や企画などの職種で、海外事業に携わりたいと考えている。

JFEスチール入社のきっかけ

鉄という素材の可能性に
興味を持ったことがきっかけに

日本に興味を持つ中国人の多くは、子供の頃に見た日本のアニメーションの影響が強いと思います。私も入り口はそうでした。その後、親戚内に日本人がいて、その人から「日本に来たらどうだ?」と打診されたことが、私の心を動かしました。当時は上海の大学に進学していましたが、1年で退学して日本へ。東京で約2年日本語を勉強し、大学進学を果たしました。入学時は法曹界に興味があったので、法学部に進学しましたが、大学時代に参加した鉄鋼専門商社のインターンシップが、進路変更のきっかけとなりました。それまで鉄鋼というものについて考えたことはありませんでしたが、鉄という素材があらゆる産業を支えているという事実や、素材としての可能性を知ったことは大きな気付きになりました。この思いは、自分の会社が創りだしたものを世に出す仕事への興味に発展し、素材メーカーを中心とした就職活動がスタートしました。JFEスチール入社の決め手となったのは、何よりも社員との会話です。さまざまな企業を訪問し対話を重ねましたが、私にとってはJFEスチールが一番自分のことを見てくれると感じました。また、自分の性格に合うとも感じました。この会社には「縁」がありそうだ。そう感じられたことが、JFEスチールへの入社を決断させました。

私の仕事

入社3年目で、海外大規模
プロジェクトに抜擢

初任配属は知多製造所 企画部 生産管理室。生産管理というネーミングのとおり、生産計画立案から日々の進捗管理、さらにはデリバリーに至るまでを担当。受注した製品がどのようにつくられるのか。それがどのようにお客様のもとへと届くのか。こうした鉄鋼ビジネスの根幹について理解することができました。

2年目は同部署内で、業務改革を担当。ここでは生産管理の実務部隊をサポートする役割を担いました。生産管理部門内のさまざまな要望を聞き、生産管理の実務部隊がより効率的に動くことができるように、システムを変更したり、使いやすいツールを開発したりしました。2年目の夏に本社ステンレス・特殊鋼営業部 ステンレス・特殊鋼室へ異動。国内営業を担当しました。入社時から営業を希望していましたが、まさか2年目で希望が叶うとは思わなかったので、驚きました。

約1年間、先輩について営業の基礎を学んでいたある日、突然、部長から呼ばれました。部長から呼ばれるということは、飲み会の打ち合わせかな?と思っていたら(笑)、異動を告げられました。「社内に新しく立ち上がるプロジェクトに、参加せよ」当時私は5年くらい営業を勉強したいと思っていたので、二度目の驚きとなりました。

異動先は「ベトナムFHSプロジェクト推進班」専任で関わる社員は私を含め6名。他にも兼務や他部署の関係者を合わせると、数十名の規模となります。
ベトナムFHSプロジェクトとは、台湾の総合石油化学メーカーである台湾プラスチックグループがベトナムに新たに建設する製鉄所を支援するものです。ベトナムに設立した合弁会社のFHS社(Formosa Ha Tinh Steel Corporation)に、JFEスチールも資本参加と技術供与という形で参画しています。JFEスチールにとって初の海外高炉となる案件で、東南アジア戦略の重要拠点として位置づけられています。私の仕事は、推進業務全般。プロジェクトを前に進めるために必要なことは、すべてが業務の範囲となります。

これまで担当してきた仕事は生産管理にしても営業にしても、先輩たちが脈々と築き上げてきた基本的な業務フローがありました。しかしこのプロジェクトは、ゼロからのスタート、お手本は全くありません。プロジェクト参加者の誰もが、自分たちで仕事をつくっていかなければならないのです。一人ひとりの判断が、極めて重要になることに、大きな手応えを感じています。

醍醐味、やりがい

社内の専門家をコーディネートし、
大きな仕事を

プロジェクトのスターティングメンバーとして一から仕事をつくっていくことは、大きな手応えややりがいにつながっています。しかし、あまりにも広い業務範囲を一つひとつ理解していくのは、私の想像を遥かに超えて難しいことでした。

契約交渉や董事会(とうじかい:日本での取締役会)関連対応、海外との各種事務連絡、出向者のフォロー、出張・来訪関連対応、資料翻訳、通訳、庶務、他部署の支援など、ルーチンな業務はどこにもありません。また、法務や財務・経理、総務・人事など、さまざまな部署のプロフェッショナルと連携し、力を借りなければ成し遂げられないこともたくさんあります。

例えば、以前、「契約について急いで打ち合わせをしたい」と要望されたことがあります。こういった交渉は私だけでは判断できない高度なものです。そこで、社内の財務、法務の専門家のスケジュールを急遽調整し、台北に飛んでもらいました。その甲斐もあって、交渉は大きく前進できたのですが、このときは、周りの人を巻き込んで仕事をすることが、いかに大切かということを学びました。

合弁会社をつくる。製鉄所設備をつくりあげ、稼働させる。自分たちの力だけでは実現できない巨大プロジェクトです。最初は手探りでしたが、今は社内の人的リソースをうまくコーディネートする、交渉力や調整力などさまざまなスキルを育めていると感じています。また、多くの人と協働するのにこういったスキルはもちろん必要ですが、最後に決め手となるのは人間性です。異文化で生活してくるなかで身に付けた相手の状況に配慮する、という姿勢が大きく役立っていると感じています。

外国籍社員として
JFEスチールで働くということ

最初は「珍しい存在」
でもいつしか溶け込んでいた

入社当初は、外国人としてどういう目で見られるのかといった不安があったことは事実です。確かに、初任配属時、部署内では外国人は自分だけという環境だったので、最初の数日間は珍しい存在として「質問攻め」にあいました(笑)。しかし、すぐにそれも落ち着き、いつの間にか溶け込んでいました。こうした感覚は、おそらく私だけではなく、JFEスチール社内の多くの外国人が感じたことだと思います。

就活中の学生へ

就職活動はこれまでの
自分のスキルを結集した「総力戦」

一般論かもしれませんが、まず念頭に置いてほしいのは自分自身の「行動力」「精神力」「体力」などを結集した「総力戦」であるということ。大変だとは思いますが、事前準備として、各企業が発信している業界や事業などの情報は、調べてみてください。そうすれば、企業・社員を訪問した時に、自分に合う就職先なのかをより感じ取りやすくなると思います。
就職活動は、楽しいことばかりではありません。私も気持ちが後ろ向きになることもありました(笑)。自分自身をうまくアピールできなかったり、話が噛み合わなかったりすることは、しょっちゅうでした。人間同士ですから、合う・合わないということはあるものです。必要以上に気にせず、気持ちを立て直して最後まで頑張ってください。みなさんが本当に働きたい会社、一緒に働きたい人と出会うことができることを祈っています。

※ 所属や名称などの情報は取材時のものです