巻頭言

JFE技報 ONLINE ISSN 2185-4327 / PRINT ISSN 1348-0669

No.39 2017年2月 缶用鋼板・棒線特集号

巻頭言

JFE スチール 常務執行役員 棒線セクター長 川  真一

JFE スチール 常務執行役員
棒線セクター長

川  真一

鉄鋼業界及び我々を取り巻く環境は,至近ますます大きく変動しています。鉄鋼の需給 についても,中国および新興国を中心とした経済発展により需要が拡大し,特に中国で急 激な生産の増大が進みました。その結果,現在は鉄鋼の供給過多となる厳しい競争状態と なっています。しかし,いかなる環境下であっても,我々日本の鉄鋼業は,技術力を背景と した強靭な競争力を武器に,世界に対する優位性を維持し続けていかなければなりません。

JFE スチールの棒線事業についても,JFE 条鋼と,2014 年に研究開発,営業部門の統合を実施し,本年4 月には,仙台製造所もJFE スチールに移管することとなりました。この販売・生産機能の完全一体化により,JFE スチールブランドの特殊鋼棒線は,より効率的な体制のもとで,倉敷の高炉製造と仙台の電炉製造という東西2 拠点から,それぞれの特徴を活かした最適な商品を,お客様によりタイムリーにご提案できるようになります。

前回の棒線特集号発行から8 年の歳月が経過しました。鉄鋼メーカーの使命として,お客様にご満足いただける商品を安定してお届けすることが第一であり,そのために必要な技術開発をこの間もたゆみなく進めてまいりました。今回,JFE スチールの特殊鋼棒線の 新商品や,新しい製造技術を,”棒線小特集号” として紹介させていただきます。

新商品については,環境に調和した新機能を低コストで実現できる高性能鋼の開発に取り組んできました。熱処理工程が省略できる高い冷間鍛造性を有する肌焼鋼や,低歪で高強度化を実現できる軟窒化鋼などの歯車用鋼,脱炭防止により疲労特性を向上させた高強度ばね用鋼などの紹介とともに,これら開発の基礎となる研究の一端も,あわせて紹介いたします。

また新しい製造技術として,極太径丸棒の高品質製造プロセスや,表面性状に優れた高級特殊鋼製造プロセス,品質保証のための微小表面欠陥検出技術などを紹介いたします。これらの技術はすでに工場で実機化しており,お客様に日々お届けする商品づくりに活用 しています。

JFE スチールは「常に世界最高の技術をもって社会に貢献する」ことを企業理念に掲げ,お客様に真にお喜びいただける商品をお届けすべく,われわれ棒線分野においても,日々努力を積み重ねています。今回ご紹介する新商品や製造技術は,この長年の取り組みの成果であります。今後も,技術開発を積極的に推進してまいりますので,皆様のより一層の ご指導,ご意見をいただければ幸いに存じます。

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