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JFEスチール株式会社

第12回(平成26年度)新機械振興賞 経済産業大臣賞を受賞
-圧延と連動した厚鋼板の均一強冷却設備「Super-CR」-

当社が世界で初めて開発・実用化した、厚鋼板の新冷却設備「Super-CR(Super-Controlled Rolling)」がこのたび、一般財団法人機械振興協会から「第12回新機械振興賞(*1)」の“経済産業大臣賞”を受賞しました。当社の新機械振興賞受賞は昨年の“会長賞”に続き、2年連続4回目となります。

1.受賞件名:

圧延と連動した厚鋼板の均一強冷却設備

2.受賞者:

平田直人 東日本製鉄所(京浜地区) 厚板部 部長 を代表とするグループ

3.開発技術の概要:

近年、構造物の大型化にともなう軽量化ニーズ等により、厚板ハイテン材の需要は拡大の一途にあります。厚板ハイテン材は、オンラインでの制御圧延と加速冷却によるTMCP(*2)鋼が主体ですが、従来のTMCP鋼製造プロセスでは、圧延機と冷却設備が離れて設置されており、鋼板を冷却する間には圧延ができず空き時間が発生するという能率ロスがありました。

これに対し当社は、圧延機と冷却設備をほぼ一体化して設置し、水冷と圧延を同期化させる技術を確立しました。これを実現するため、時々刻々変化する圧延時の鋼板温度を正確に把握・制御し、圧延条件への反映を可能としました。さらに、従来の低速のシャワー冷却設備に対し「Super-CR」は、高速・均一な冷却を可能としました。

これらの高度なエンジニアリング技術により、ハイテン材の圧延能率は従来に比べ大幅に改善しました。また、所定の目標温度の的中精度向上により、鋼板強度のばらつきも低減することができました。「Super-CR」は品質、数量、納期等の面で、これまでの常識を打ち破る画期的な高級ハイテン製造設備であり、当社が世界で初めて開発・実用化しました。

当社は本設備を、2009年に東日本製鉄所(京浜地区)の厚板工場に設置しました。お客様からも評価され、安定的に生産を続け、2014年3月には累計150万トンに達しました。

当社は今後とも本設備を活用した商品の拡販を続けるとともに、お客様のニーズにお応えできる最先端の技術革新、商品開発に注力してまいります。

(*1)新機械振興賞:

一般財団法人機械振興協会(会長 庄山悦彦)主催。独創性、革新性及び経済性に優れた機械工業技術に係る研究開発及びその成果の実用化により、新製品の製造、製品の品質・性能の改善又は生産の合理化に顕著な業績をあげたと認められる企業等及び研究開発担当者を表彰対象とする。その中で特に優秀な開発には経済産業大臣賞及び中小企業長官賞が授与される。

(*2)TMCP:

Thermo-Mechanical Control Process(熱加工制御)。制御圧延、加速冷却を駆使して、オンライン製造で鋼材の強度や靱性を向上させる技術。

【東日本製鉄所(京浜地区)厚板製造ライン】

【東日本製鉄所(京浜地区)厚板製造ライン】

【東日本製鉄所(京浜地区)厚板製造ライン】
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株)総務部広報室 Tel 03(3597)3166

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