2012年7月19日
  • JFEスチール株式会社

建築構造用780N/mm2級低降伏比高張力厚鋼板が「(仮称)大手町1-6計画」に初採用

当社が開発した建築構造用780N/mm2級低降伏比高張力厚鋼板『JFE-HITEN780T』が、このたび、「(仮称)大手町1-6計画」低層部の溶接4面BOX柱材として約400トン初採用されました。

近年の超高層建築構造物においては、下層部の大きな吹き抜けや大スパンなど多様化する建築計画を実現するため、高軸力を支持できる高強度の柱材の要望が増えていました。当社は、これらの要望に応え、従来一般的に使用される構造用鋼材(490N/mm2)の約1.6倍に相当する引張強度(780N/mm2)を有し、耐震性確保のために必要とされる低降伏比(85%以下)と優れた溶接性・靱性を兼ね備えた、新しい低降伏比高張力厚鋼板を開発し、2007年12月に国土交通大臣認定(*)を取得しました。

『JFE-HITEN780T』の製造時には、高性能の熱処理炉を用いた鋼板組織制御により、硬質相と軟質相の二相の複相組織化を図り、高強度と低降伏比の両立を可能としました。高強度化により、490N/mm2鋼と比較して鋼材重量が最大約48%低減できます。また、溶接条件にあわせた最適な成分設計により、溶接性を改善し予熱温度の低減を可能としました。

今回、『JFE-HITEN780T』による溶接4面BOX柱を使用し、超高強度コンクリートを充填することにより、柱断面の細径化と柱本数の削減が可能となり、「(仮称)大手町1-6計画」の低層階部分の主要柱として採用されました。

当社は今後もお客様のご要望に幅広くお応えすべく、付加価値の高い建築建材商品の開発に努めてまいります。

(*) 国土交通大臣認定:建築基準法第37条に基づく国土交通大臣認定。建築基準法で指定されたJIS材と異なる鋼種(高強度鋼等)の使用については、大臣認定の取得が必要となる。

【図】『JFE-HITEN780T』の概要
鋼種
降伏強度
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
降伏比(*)
(%)
設計規準強度
(F値)
(N/mm2)
シャルピー
吸収エネルギー
(J)
(試験温度:0℃)
JFE-HITEN780T
630以上
750以下
780以上
930以下
85以下
630
47以上
JIS G 3136
SN490C
(従来一般的な鋼材)
325以上
445以下
490以上
610以下
80以下
325
27以上
(*)降伏比=降伏強度/引張強さ

【参考】「(仮称)大手町1-6計画」の概要

所在地 東京都千代田区大手町一丁目6番6他
階 数 地上38階、塔屋3階、地下6階
建物高さ 最高部 199.70m
敷地面積 11,037.84m2
建築面積 5,719.74m2
延床面積 198,405.72m2
構 造 地下:鉄筋コンクリート造一部鉄骨鉄筋コンクリート造
地上:鉄骨造(超高強度CFT柱)
用 途 事務所・ホテル・店舗・駐車場等
建築主 有限会社東京プライムステージ、東京建物株式会社、大成建設株式会社
設計者 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工者 大成建設株式会社東京支店
工事監理 株式会社日本設計
工 期 平成21年11月着工 ~ 平成26年4月竣工

 

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JFEスチール(株)総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166