2012年5月2日
  • JFEスチール株式会社

第44回市村産業賞貢献賞を受賞
~鋼構造物の環境負荷低減に貢献するLP鋼板製造技術の開発~

当社は、「鋼構造物の環境負荷低減に貢献するLP鋼板製造技術の開発」で、財団法人新技術開発財団(総裁:寬仁親王殿下)から「第44回(平成24年)市村産業賞(*)貢献賞」を受賞し、4月27日にホテルオークラ東京(東京・港区)にて贈呈式が行なわれました。
 本賞の受賞により、2011年度は、大河内賞、岩谷直治記念賞、市村産業賞の同時受賞となりました。3賞同時受賞は、2007年度以来2度目となります。

1.受賞理由:

今回の受賞は、鋼構造物の環境負荷低減、製造コスト削減に寄与するLP(Longitudinally Profiled)鋼板を、高品質かつ高効率で製造する技術を確立させ、LP鋼板を幅広く普及させたたことが評価されました。

2.受賞技術の概要:

LP鋼板は、長手方向に多彩に板厚を変化させた高機能厚鋼板で、鋼構造物の重量低減や溶接等の板継ぎ箇所の削減が可能となるため、造船分野および橋梁分野からその供給が強く望まれていました。一方、LP鋼板は、熱間圧延で長手方向に板厚を変化させる特殊な圧延が必要で、板厚精度や平坦度の確保、水冷による材質造り込み時の板長手方向の材質の均一性、製品切断前にオフラインで板厚を手測定して切出す位置を探し出す必要性など、品質面、生産性の面で、安定して大量に製造する高度な技術が求められていました。

そこで当社は、鋼構造部位の必要な設計板厚に応じた多彩な板厚プロフィールを有したLP鋼板を、高品質かつ高効率で製造する以下の技術を確立いたしました。

(1) 寸法を造り込む熱間圧延工程では、圧延機のロール開度を精度良くコントロールして、長手方向に目標通りの板厚変化を付与する技術。
(2) 水冷により材質を造り込む制御冷却工程では、長手方向の板厚差に起因した材質差を低減させるため、長手方向に連続的な冷却時間差を生じさせる技術。
(3) 熱間圧延後の鋼板から製品を切出す工程では、目標通りの板厚プロフィールの製品が得られるように、切断ライン上で自動的に製品を切出す位置を見つけて切断する技術。


本技術開発により、多彩に板厚を変化させた高品質のLP鋼板を月間1万トン以上製造出来るようになり、累計受注量は51万トンに達しています。LP鋼板は、造船分野ではトランスバルクヘッド、アッパーデッキ、ボトムプレートなど、橋梁分野では中間支点上の桁フランジなどに適用されており、軽量化や溶接等による板継ぎ箇所の削減および板継ぎ部の板厚差解消を可能とし、鋼構造物の環境負荷低減、製造コスト削減に寄与する鋼板として社会に大きく貢献しています。

当社は今後も、鋼構造物の環境負荷低減、製造コスト削減に寄与する鋼板の開発に尽力し、社会に貢献してまいります。

(*) 市村産業賞: 新技術開発財団(市村財団)は、リコー(株)の創始者である故市村清氏の意思のもと、内閣総理大臣により設立許可され、昭和43年に設立されました。同財団は故人から私財の寄贈を受け、以来30年以上にわたり新技術開発の助成ならびに市村産業賞・市村学術賞の贈呈などを行っています。

第44回市村産業賞貢献賞を受賞

 

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