2011年7月4日
  • JFEスチール株式会社

建築構造用520N/mm2級TMCP 外法一定H形鋼が国内初の大臣認定取得
~従来品より鋼材重量が最大9%低減~

当社はこのたび、外法(そとのり)一定H形鋼(*1)として国内初の建築構造用520N/mm2級TMCP(*2)H形鋼『HBL®-H355』(*3)を開発し、国土交通大臣の認定(*4)を取得しました。

建築物の柱や梁に用いられる外法一定H形鋼のうち、耐震性、溶接性に優れる鋼材は「建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136:SN材)」として規格化されています。従来は引張強さ400N/mm2級および490N/mm2級の建築構造用圧延鋼材が使用されていますが、近年、建築物の高層化、大空間化に伴い、一層の高強度化の要望が増えていました。

この要望に応えるため、当社は最適な化学成分設計、熱間圧延技術、および最新鋭の形鋼冷却設備「Super‐OLAC®S」を活用した形鋼独自のTMCP技術を駆使し、建築構造用490N/mm2級鋼(SN490)と同じ降伏比(80%以下)、炭素当量(0.44%以下)でありながら、外法一定H形鋼では国内最大強度となる引張強さ520N/mm2級の鋼材を開発しました。これにより、490N/mm2級鋼と比較して、鋼材重量が最大9%低減でき、より経済的な設計、施工が可能となります。

今回の認定取得に先立ち、既にゼネコン、設計事務所およびファブリケーターなどのお客様からは『HBL®-H355』の採用を検討いただいており、当社は今後『HBL®-H355』の適用拡大を図ってまいります。

当社では、今後ともお客様のご要望に幅広くお応えすべく、付加価値の高い建築建材商品の開発に努めてまいります。


『HBL-H355』
『HBL®-H355』

(*1) 外法一定H形鋼 : 高さ、幅が一定だが鋼材の厚さが異なるH形鋼の商品シリーズ。高さが異なる内法一定H形鋼と比べて鉄骨の継手がシンプルで、設計・施工が容易という利点がある。

外法一定H形鋼(1)
外法一定H形鋼

外法一定H形鋼(2)

内法一定H形鋼の場合、フランジ厚が変わると高さ、幅が変わるが、外法一定H形鋼の場合は高さ、幅が変わらない。

(*2) TMCP : Thermo-Mechanical Control Process(熱加工制御)を鋼材に施す技術で、鋼材の強度や靱性の向上を狙いとして開発された。

(*3) 『HBL®‐H355』の規格
【機械的性質】  
鋼材規格 降伏点
または耐力
(N/mm2
引張強さ
(N/mm2
降伏比
(%)
設計基準強度
(F値)
(N/mm2
HBL®-H355 355≦ ≦475 520≦ ≦640 ≦80 355
(参考)SN490
(JIS G 3136:建築構造用圧延鋼材)
325≦ ≦445 490≦ ≦610 ≦80 325

【化学成分】 (%)
鋼材規格 C Si Mn P S 炭素当量 溶接割れ
感受性組成
HBL®-H355 ≦0.20 ≦0.55 ≦1.65 ≦0.030
(B種)
≦0.015
(B種)
≦0.44 ≦0.29
≦0.020
(C種)
≦0.008
(C種)
(参考)
SN490
≦0.18 ≦0.55 ≦1.60 ≦0.030
(B種)
≦0.015
(B種)
≦0.44 ≦0.29
≦0.020
(C種)
≦0.008
(C種)
SN材の場合、A,B,C種が使用部位の違いを表している。溶接のない補助部材にはA種を、主要構造 物又は溶接する部材にはB種を、さらに厚さ方向に大きな力が加わる部材にはC種となる。『HBL®-H355』でも同様の考えでB種とC種がある。
「炭素当量」、「溶接割れ感受性組成」は、健全な溶接性確保の度合いを示す指標。

(*4) 国土交通大臣認定 : 建築基準法第37条に基づく国土交通大臣認定。建築基準法で指定されているJIS材以外の鋼材(高強度鋼等)の使用にあたっては国土交通大臣認定の取得が必要。



【参考資料】『HBL®-H355』の製品サイズについて

【参考資料】『HBL-H355』の製品サイズについて

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JFEスチール(株)総務部広報室 TEL 03(3597)3166