2011年1月20日
  • JFEスチール株式会社

440MPa級高張力冷延鋼板『ユニハイテン』が自動車ドアパネルに初採用
~自動車外板パネル部品の軽量化に寄与~

当社が自動車外板パネル向けに開発した440MPa級高張力冷延鋼板『ユニハイテン』がスズキ株式会社で採用されました。440MPa級高張力冷延鋼板が自動車のドアパネルに採用されるのは国内初となります。

自動車外板パネル部品の軽量化(薄肉化)には、「くぼみ」のような永久変形を防ぐ強度(耐デント性)とプレス成形時に発生する局所的なゆがみの抑制(耐面ひずみ性)の両立が求められます。今回採用された高張力鋼板『ユニハイテン』は、一般的な鋼材の一つである軟鋼と同じ組織(フェライト)の中に硬質な微細組織(マルテンサイト)を均一に分散させることにより、従来自動車用外板に広く用いられている340MPa級鋼板よりも強度の高い440MPa級の引張強さ(*1)を実現した複合組織型高張力鋼板です。
 鋼板の製造段階では引張強さを強化しつつ、降伏強さ(*2)の上昇を抑制することにより、パネル部品のプレス成形時に均一かつ広範囲での変形を可能とし、高張力鋼板の適用に際し課題であったプレス成形時の耐面ひずみ性の向上を実現しました。これにより、鋼板のハイテン化に伴う成形パネル部品の面品質の確保を容易にしました。また、プレス加工による加工硬化と、その後の塗装焼付け工程での鋼板温度上昇に伴って得られる焼付け硬化によるパネルの降伏強さの上昇量を、従来の340MPa級BH鋼板に比べ50MPa以上向上させ、パネル部品の耐デント性を大幅に改善し、外板パネルの軽量化を可能にしました。

これらの特性が評価され、このたびスズキ株式会社にて発表された新型『MRワゴン』のドアパネルに『ユニハイテン』が採用され、当該部位での1.1kgの軽量化を達成しました。

当社では高張力鋼板『ユニハイテン』の量産体制を確立し、今後も引き続き、ドア、フードやルーフなど外板パネル部品への採用範囲の拡大を図るとともに、更なる高性能な高張力鋼板の開発に努め、軽量化をはじめとするお客様からのご要望にお応えしてまいります。

ユニハイテン : ユニハイテンはJFEスチールの登録商標です。

*1)引張強さ : 鋼板が変形する時に示す最高強度。
*2)降伏強さ : 鋼板が永久変形(塑性変形)を開始する強度。

【写真1】ユニハイテンがドアパネルに使用された新型『MRワゴン』
(スズキ株式会社殿ホームページより)
【写真1】ユニハイテンがドアパネルに使用された新型『MRワゴン』(スズキ株式会社ホームページより)

【図1】一般鋼組織とユニハイテン組織の比較(例:両者の顕微鏡写真)
【図1】一般鋼組織とユニハイテン組織の比較(例:両者の顕微鏡写真)

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