2010年8月24日
  • JFEスチール株式会社

建築構造用高強度鋼「HBL®385」を板厚12mm以上に拡大し国内初の大臣認定取得
~「愛知大学名古屋校舎(ささしま)」向けに初出荷~

当社はこのたび、建築構造用550N/mm2級TMCP鋼「HBL®385」(*1)について、板厚適用範囲の下限値を12mmまで拡大し、板厚12mm以上の550N/mm2級TMCP鋼としては国内で初めて国土交通大臣認定(*2)を取得しました。また、今回認定取得した板厚範囲の『HBL®385B-L』(*3)を、「ささしまライブ24地区」(名古屋駅南)に2012年4月開校予定の「愛知大学名古屋校舎(ささしま)新築工事(第1期)」(*4)向けに初出荷しました。

建築構造用550N/mm2級TMCP鋼は、2002年に当社が業界に先駆けて大臣認定を取得しており、従来認定の板厚範囲は19mm以上100mm以下です。鉄骨重量や鉄骨コスト軽減を図る目的で、主に超高層等の大型建築物に使用されており、優れた耐震性と溶接性を有した高強度厚鋼板として幅広く普及していることが評価され、2010年度第42回市村産業賞貢献賞を受賞しています。

近年では、S造(鉄骨造)の梁に使用される溶接組立H形鋼のウェブ、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の柱・梁用鉄骨部に使用される溶接組立H形鋼・T形鋼のウェブ(*5)等への「HBL®385」の使用に際し、重量軽減のため従来品からの更なる薄肉化要望が増えていました。この要望に応えるため、最適な化学成分と熱加工制御の組合せによって従来の「HBL®385」と同じ性能(降伏比80%以下、降伏耐力385N/mm2以上、引張強度550N/mm2以上)を実現し、『HBL®385B-L』として商品化しました。これにより、従来主に使用されてきた4面溶接組立ボックス柱(*6)に加え、溶接組立H形鋼・T形鋼への使用拡大が期待できます。

当社は「愛知大学名古屋校舎(ささしま)新築工事(第1期)」向けに「HBL®385」を受注し、『HBL®385B-L』も初出荷しました。『HBL®385B-L』をSRC造の柱・梁用鉄骨部に使用される溶接組立H形鋼・T形鋼のウェブに使用することにより、重量軽減を実現できることが評価され、今回の採用に繋がりました。

認定板厚範囲が拡がったことで、「HBL®385」が従来よりもお客様の多様なニーズに応えられるようになりました。実際に、設計事務所やゼネコンなどのお客様からは他の物件でも本認定材の採用を検討いただいており、当社は今後「HBL®385」の更なる拡販を図ってまいります。

当社は、今後もお客様のご要望にお応えすべく、より付加価値の高い建材商品の開発に努めてまいります。

(*1) TMCP鋼:Thermo-Mechanical Control Process(熱加工制御)を施した鋼板で、鋼の強度、靱性の向上を狙いとして開発された。
 「HBL®385」は優れた溶接性と高強度化の両立を可能にした高付加価値TMCP鋼材。鋼材強度あたりの経済性が最も優れており、従来同用途で主に使用されていた490N/mm2TMCP鋼の「HBL®325」と比較した場合、高強度化のメリットにより鋼材の厚さを約15%低減することが可能。
(*2) 国土交通大臣認定:建築基準法第37条に基づく国土交通大臣認定。建築基準法で指定されたJIS材と異なる鋼種(高強度鋼等)の使用については、大臣認定の取得が必要となる。
(*3) 「HBL®385」の規格、機械的性質
HBL(R)385」の規格、機械的性質
(*4) 愛知大学名古屋校舎(ささしま)新築工事(第1期)
・建物コンセプト 1)建学以来100年以上の歴史を持つ愛知大学にふさわしい風格のある「智」の殿堂
2)「国際的な文化」の交流拠点となるまち(キャンパス)づくり
3)地球環境にやさしい建築
・階数、面積 地下1階・地上11階・塔屋1階、62,711.65m2
・開校予定 2012年4月
・設計監理 株式会社日建設計
・施工 株式会社竹中工務店
・鉄骨加工業者 株式会社T・A・G、株式会社縣鉄工所
小島建設工業株式会社、外山鋼業株式会社
愛知大学名古屋校舎(ささしま)新築工事(第1期)
(*5) SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)適用例
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)適用例
(*6) 4面溶接組立ボックス柱
4面溶接組立ボックス柱

以上

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JFEスチール株式会社 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166