2010年7月20日
  • JFEスチール株式会社

「東京スカイツリー®」向け高強度円形鋼管8,300トンの納入を完了

当社はこの度、東京都墨田区に建設中の「東京スカイツリー®」向けに、新開発の高強度円形鋼管P-400T、P-500T、P-630T※1総量8,300トンの納入を完了しました。

「東京スカイツリー®」は超高層の構造を支えるために、地下部から頂上部まで高強度の円形鋼管が使用されており、当社は塔体最下部からアンテナを取付ける頂上部の「ゲイン塔」まで一貫して鋼管を納入しました。この度、「ゲイン塔」(地上495~634m)で使用される鋼管を納入し、当社受注分の鋼管納入を完了しました。

「東京スカイツリー®」で使用される高強度鋼管は、外径500~2,300mm、管厚19~100mmと幅広いサイズがあり、塔体最下部には最大サイズの外径2,300mm、管厚100mmの鋼管、ゲイン塔部には国内の建築構造物では初めて降伏強度630N/mm2級の超高強度鋼管が使用されています。主柱の鋼管における設計基準強度は、一般建築物で使用されるJIS規格鋼管※2の設計基準強度325N/mm2に対し、1.23~1.94倍であり、当社はこれに対応するP-400T、P-500T、P-630Tを開発し、国土交通大臣の認定を取得しました。

P-400T、P-500T、P-630Tは高強度以外にも、強度との両立が難しいとされる高い靱性(母材、溶接部)も確保しました。また、低い予熱温度での溶接を可能にする等、溶接施工性を向上させることで、高所での溶接作業環境にも配慮しています。更に、鋼管外径に対する高精度要求に対して、最大サイズでJIS規格鋼管※2の約1/3以下(外径寸法許容差)という高精度化を達成しています。

鋼管は塔体の部位毎に断面サイズ(外径×板厚)が異なるため、それぞれ造管加工による材質変化を予測した鋼板の造り込みを行う必要があります。当社では高精度水冷装置「Super-OLAC」に代表される熱加工制御や高性能炉による熱処理プロセスと、溶接条件に合わせた最適成分設計による鋼管原板製造技術、及び高精度な造管技術を確立しており、原板製造から造管までの一貫した製造と品質管理体制により、高品質な鋼管を安定供給することができました。

当社は、新開発の高強度円形鋼管の他にも、「東京スカイツリー®」向けに厚板・形鋼・鋼管・コラムなど約12,700トンを受注しており、鋼材メーカーの中では最大供給量となりました。

当社は今後もお客様のご要望に幅広くお応えすべく、付加価値の高い建材商品の開発に努めてまいります。

※1:規格別強度

新鋼管規格 設計基準強度
N/mm2
降伏強度
N/mm2
引張強度
N/mm2
P-630T 630 630~880 780~930
P-500T 500 500~700 570~740
P-400T 400 400~600 490~640
JIS G 3475
STKN490B
325 325~475 490~640

※2:JIS G 3475 建築構造用炭素鋼鋼管 STKN490B

<東京スカイツリー®概要>
名称 東京スカイツリー®
事業主体 東武タワースカイツリー株式会社
設計・監理者 株式会社日建設計
施工者 株式会社大林組
高さ 634m
着工 2008年7月
竣工予定 2011年12月
  図1 ゲイン塔の位置
図1 ゲイン塔の位置
   (画像提供:東武鉄道株式会社
           東武タワースカイツリー株式会社)
写真1 塔体最下部に使用された大径極厚円形鋼管
写真1 塔体最下部に使用された大径極厚円形鋼管
    (写真提供:株式会社大林組)
 
写真2  鋼管最大サイズ φ2300×t100
写真2 鋼管最大サイズ φ2300×t100
  写真3 東京スカイツリー®の建方状況
写真3 東京スカイツリー®の建方状況
    (写真提供:株式会社大林組)

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール株式会社 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166