2010年4月13日
  • JFEスチール株式会社

高耐摩耗熱処理レール「SP3」を開発~北米向けに出荷開始

当社はこのたび、海外での重貨物鉄道用レール新商品として、高耐摩耗熱処理レール「SP3」(エスピースリー、Super Pearlite 3)を開発しました。「SP3」は世界最高水準の耐摩耗性を有し、従来の熱処理レールに対して寿命が10%以上(当社比)長くなることから、北米の鉄道会社から高い評価を得て、本年2月に初出荷しました。

鉄道は、鉱物や穀物等を輸送する貨物輸送と旅客輸送に大別されます。海外、特に米国では石炭等の重貨物を積載する貨物鉄道が多く、大きな荷重によりレールの摩耗が早く進むため、高耐摩耗レールが広く使用されています。特に曲線部では遠心力が加わり、摩耗速度が上昇することから、耐摩耗性のより高い熱処理レールが求められてきました。

「SP3」は耐摩耗性を向上させるために金属組織を極限まで微細化させたレールです。最適な化学成分調整を行うとともに、世界有数のレール専用熱処理設備により圧延後の冷却条件を最適化させ、金属組織の微細化を実現しました。これによりレール表層の硬度のみならず、レールの寿命を決定付ける内部硬度も向上させ、従来のレールに比べ10%以上の長寿命化を達成しました。その結果、鉄道会社におけるレール交換費用やメンテナンス費用の大幅な低減が可能となりました。

当社は米国最大級の鉄道会社であるBNSF鉄道(バーリントンノーザン・サンタフェ鉄道)の協力を得て、「SP3」の耐摩耗性を実証しました。実証に当たってはアイダホ州、ネブラスカ州で実際の営業路線の曲線区間に「SP3」と従来品のレールを交互に敷設し、貨物列車の走行による摩耗量を実測比較しました。1年以上に及ぶ計測の結果、「SP3」の優れた耐摩耗性が確認されたものです。

当実証試験の結果、同鉄道での採用が決まり、本年2月に「SP3」約600トン(141ポンドレール約9km相当)を初出荷しました。この実績をもとに、今後は北米地域を初め海外における「SP3」の普及に努めてまいります。

当社は、今後も高品質の鉄道レールの商品拡充を図り、お客様の多様なニーズに積極的に応えてまいります。

【レール硬さ】 【SP3】
レール硬さ SP3
【バーリントンノーザン・サンタフェ鉄道の路線ネットワークおよび実証試験場所】
路線ネットワークおよび実証試験場所

以 上

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JFEスチール株式会社 総務部広報室 TEL 03 (3597) 3166