当社は、(財)大河内記念会(理事長:吉川弘之氏)より、「ナノ表面制御による自動車用高機能鋼板の開発」のテーマで、第56回(平成21年度)大河内記念生産賞を受賞し、本日、日本工業倶楽部(東京・千代田区)にて贈賞式が行なわれました。
今回の受賞は、自動車製造工程における、1)プレス成形性の向上、2)スポット溶接後の外観改善、3)環境負荷の軽減、4)海外での汎用設備による製造、を可能にした革新的なGA鋼板(注1)ならびにその製造技術の開発が高く評価されたものです。
現在、自動車車体用防錆鋼板の主流となっているGA鋼板は、車体の設計自由度・生産性向上のため、更なる高潤滑性が求められており、このために鋼板の表面に潤滑用の電気めっき、リン酸塩、金属塩などの潤滑皮膜を付着させるのが一般的でした。
当社は、環境負荷が少なく、プレス成形性の向上やスポット溶接後の外観不良改善などを目指して研究を行い、表面改質による新たな自動車用高機能GA鋼板の開発に成功しました。
当社では、従来の高潤滑性GA鋼板のように潤滑皮膜を表面に付着させるのではなく、GA鋼板表面を改質してナノ(10億分の1メートル)レベルの厚さの表面改質層を形成し、プレス金型との凝着(注2)を抑制することに成功しました。この表面改質層は、従来の高潤滑性GA鋼板に含まれているリン酸塩や重金属元素を含まない点で環境負荷が少なく、また高融点であるという特徴から、スポット溶接時のスパッタ付着(注3)をも抑制する効果があります。
今回受賞対象となった自動車用高機能鋼板は、2006年より東日本製鉄所(千葉地区)と西日本製鉄所(福山地区)にて量産体制を確立し、『JAZ®(JFE Advanced Zinc)』の商標名で、現在では国内全自動車メーカー向けに供給しております。また、2007年には中国・広州JFE鋼板有限公司とドイツ・ティッセンクルップ社への技術供与も完了しており、アジアや欧州の周辺諸国への供給体制を拡充いたしました。

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