当社は、加速冷却設備Super-OLAC(注1)による直接焼入れ熱処理(DQ)とオンライン熱処理設備HOP(注2)による焼戻し熱処理(T)を組み合わせて適用することにより熱処理の完全オンライン化を可能にしたDQ-T型圧力容器用60キロ級高張力鋼板『JFE-HITEN610U2』にて、中国ボイラー圧力容器標準化技術委員会から材料承認を取得(注3)いたしました。本製品は、本年7月にLPGタンク(容量3,000m3)向けに製造、出荷しており、現地加工工場での球形タンク向けプレス加工、マンホール等の溶接加工において、その優れた溶接性・加工性が確認されています。当社独自のHOPを適用したDQ-T型高性能高張力鋼板は、オンライン製造のため短期・大量納入が可能であり、今後、国内およびアジア諸国において、高い安全性を要求される圧力容器用としての採用も本格化するものと期待されます。
『JFE-HITEN610U2』は、1996年に日本溶接協会規格WES3001「溶接用高張力鋼板」、WES3009「溶接割れ感受性の低い高張力鋼板の特性」の鋼種認定、2002年に中国ボイラー圧力容器標準化技術委員会の材料認定を取得しており、その優れた溶接性と加工性により圧力容器用鋼板として広く用いられています。この度、中国ボイラー圧力容器標準化技術委員会の材料認定の定期更新にあたり、従来承認を得ていたDQ(直接焼入れ、Direct Quenching)-T(Tempering)プロセスに、オンライン熱処理設備HOPの適用を追加申請し、材料の溶接性・加工性、HOP設備の操業安定性の評価を経て、2008年5月に承認を取得しました。
高冷却速度・高温度精度の加速冷却設備Super-OLACによる直接焼入れ熱処理(DQ)は、マイクロアロイング技術(注4)と組み合わせることにより低成分化を図りPCM0.20%以下を達成、高い溶接性と加工性を実現しています。さらにオンライン熱処理設備HOPを適用し、従来オフラインの熱処理設備で行われていた焼戻し熱処理をオンライン処理することにより、焼入れ-焼戻し熱処理の完全オンライン化を実現しています。熱処理プロセスのオンライン化により、製造工期の短縮、熱処理能力の拡大が可能となります。なお、HOPを適用した鋼材は、建設機械用高張力鋼板、原油タンク用高張力鋼板、ラインパイプ用高張力鋼板向けに、約42万トン採用されています。
当社では今後も、高級鋼材のオンライン製造により、高性能、短期・大量納入といったお客様のご要望に応えてまいります。

以 上
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