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JFEスチール株式会社
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  2005年12月21日
JFEスチール株式会社

  高機能偏析防止処理鉄粉 『 JIPクリーンミックスLEX 』 の開発
金型への充填性向上と成形部品の抜出力低減の両立
複雑な形状の焼結部品への対応力大幅アップ
 

 当社は、このたび、偏析防止処理粉(注1)の新たなラインナップとして、 『JIPクリーンミックスLEX』 を開発いたしました。本製品は、歯車などに代表される凹凸の激しい複雑形状の金型の狭い凹部にも容易に粉末が充填可能であり、かつ、加圧成形終了時に金型から低荷重で成形部品の抜出が可能な、高機能鉄粉です。

 焼結部品は、自動車を中心とした機械部品での使用が増えており、特に形状自由度を生かし、ギアなどの複雑な形状の部品に多く適用されています。複雑な形状の部品の加圧成形の際には、ギアの歯先部分など金型の狭い凹部に十分に粉末が充填される必要があります。充填が十分でない場合には、焼結中に部品が不均一な寸法収縮を起こし、設計寸法からのズレが生じたり、部分的な密度低下により焼結部品の強度が不足する、といった問題が生じます。このため、従来は、 
 (1)焼結後にサイジング処理を行うことにより部品の寸法を修正したり、
 (2)転造(注3)処理などを行い部品表面を高密度化して部品の強度を補償していたため、
焼結工程での製造コストが増加していました。
また、外周部に大きな凹凸が存在する製品の金型の場合、成形体と金型の接触面積が大きいため、成形体が金型に張り付き、抜き出しにくくなります。抜出時の荷重が高くなると成形体の割れや欠けが発生し、成形時の製品歩留まりや金型の急速な劣化を招くなどの問題が発生することがありました。

 そこで当社は、偏析防止処理粉に混合する潤滑剤の種類、およびその添加方法を最適化することにより、 『JIPクリーンミックスLEX』を開発いたしました。一般に使用されている標準的な混合粉(注4)より優れている点は、次の通りです。

(1) 幅が狭く、深さのあるスリット状の金型にもより多くの粉末が充填されるため(図1)、歯車の刃先部のような、狭い凹部へも粉末が十分充填され、金型内部における充填密度のばらつきの大幅な低減が可能となる、画期的な製品です(比充填密度が5割向上)。
(2) 黒鉛粉の偏析防止の指標となる黒鉛付着度が改善されます。
(3) 加圧成形後、成形体を金型から取り出す際の抜出荷重が、3割程度低減されます(図2)。

 当社は、今後も、『JIPクリーンミックスLEX』を始め、高機能の偏析防止処理粉の提供を通じて、お客様の製造コストの低減に貢献するとともに、焼結部品市場の拡大に努めてまいります。

(注1) 偏析防止処理鉄粉:
純鉄粉あるいは合金鋼粉に黒鉛粉や銅粉などの副原料粉末と潤滑剤を混合したプレミックス粉。このままで成形可能。鉄と比重が異なる副原料粉末を鉄粉の周りに接着させることにより、ハンドリング時における副原料粉末の飛散を防止し、作業環境をクリーンにすると共に、副原料粉末成分の偏析が少ない焼結部品が得られる。
(注2) サイジング:
焼結体を金型に入れて再加圧することにより、設計通りの寸法に修正する工程。
(注3) 転造:
歯車などの焼結部品の外周部を凹凸形状が適合したローラーで加圧し、高密度化することによって、焼結部品外周表面を高強度化する技術。
(注4)標準的な混合粉:
鉄粉、銅粉、および黒鉛粉を汎用潤滑剤であるステアリン酸亜鉛0.8%と攪拌混合した混合粉末。粉末冶金業界における標準的な配合と言われている。

図1 

図2

(ご参考)鉄粉製造能力:       
    工場 : 東日本製鉄所(千葉地区)内
    能力 : 鉄粉生産能力 年間 86,000トン程度


 関連情報 (製品情報 > 鉄粉) 

 
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 Tel 03(3597)3166
 
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