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JFEスチール株式会社
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2005年4月5日
JFEスチール株式会社
JFE技研株式会社



  高強度・高エネルギー吸収型 橋梁向け耐震補強用制震ブレースを開発
〜名古屋 高速2号東山線の高架橋耐震補強工事に採用〜
 

 JFEスチール株式会社とJFE技研株式会社は、従来の建築用の制震ブレース(注1)に比べて格段に高い強度とエネルギー吸収性能を向上させた橋梁向け耐震補強用制震ブレースを開発しました。兵庫県南部地震級はもとより東海地震、東南海地震等の巨大地震に対して、橋桁の落橋を確実に防止すること、緊急輸送路としての機能を確保することを目標に、耐震補強が進められている名古屋高速道路高速2号東山線の高架橋耐震補強工事(上部工耐震補強工事15-7工区:宮地建設工業施工(株)、注2)に採用され、このほど工事を完了しました。

 地震のエネルギーを吸収するデバイスである制震ブレースは、地震時の構造物の揺れを効果的に低減する技術の一つで、1995年の兵庫県南部地震以降、建築分野の制震構造において広く使用されるようになりました。JFEスチールでは、建築用制震ブレースを1997年より販売開始し、これまで静岡県庁東館の耐震補強工事など30件以上の実績があります。

 橋梁などの土木構造物は、建築構造物と比較して、制震ブレースの設置場所、設置本数が限定されること、また、大型の構造物であるため、高いエネルギー吸収性能が要求されます。今回、JFEスチールとJFE技研では、制震ブレースを橋梁の耐震補強工事に適用するため、従来の軸力管の板厚を1.5〜2倍に厚肉化し、取付部(口金)についても高強度材を採用して、性能を向上させました。さらに、限られた場所と狭い場所での施工を考慮して、ブレース取付部は新たな高強度かつコンパクトなクレビス・ピン構造とし、両端はねじ構造とすることで長さ調整でき取付け作業を容易にして実用化したものです。
 なお、今回開発した橋梁向け制震ブレースは、繰り返し載荷試験(注3)により、兵庫県南部地震、新潟県南部地震(中越地震)に匹敵するレベル2の直下型地震とそれに引き続く大きな余震に耐えられることを確認しております。

 今後は、橋梁向け制震ブレースを提供するJFEスチール、適用技術を担当するJFEエンジニアリング、その研究開発を担うJFE技研が連携し、幅広く的確に安心・安全に向けたユーザーのニーズに応えていく予定です。

 

(注1)制震ブレース

 JFEの制震ブレース(二重鋼管タイプ)は、図1に示すように、補剛管(外管)が軸力管(内管)の全体座屈を拘束することによって、軸力管が地震による振動エネルギーを効率よく吸収し、補剛管が軸力管の挙動を安定させます。このため、小さな部材断面で、構造物の剛性をほとんど変えずに地震による振動エネルギーだけを吸収して構造物の変形を抑えることができ、高い耐震性能を得られます。
 軸力管を補剛管で座屈防止する二重鋼管方式のため、鉄筋コンクリート等で座屈拘束した場合に比べて、軽量かつスレンダーとなり、また円形断面であることから景観にも優れています。

制震ブレース
図1 制震ブレース(二重鋼管タイプ)

 

(注2)名古屋高速道路高速2号東山線耐震補強工事への適用例

 既設高架橋の耐震補強に地震エネルギー吸収と落橋防止を目的として制震ブレースを適用した例を図2に示します。上部構造の桁下空間を利用して、制震ブレースにて上部構造と橋脚を連結し、制震ブレースと支承を並列に配置しています。制震ブレースのダンパー効果により支承に衝撃的に作用する力を緩和して主要構造部材である支承を無損傷にすることができ、地震後のメンテナンスが不要もしくは容易となります。また、図3及び図4に取付け工事状況と取付け工事の完了状況を示します。

図2 既設高架橋への制震ブレースの適用
図2 既設高架橋への制震ブレースの適用

図3 制震ブレースの取付け工事状況 図4 制震ブレースの取付け状況
図3 制震ブレースの取付け工事状況   図4 制震ブレースの取付け状況

 

(注3)繰り返し載荷試験による性能確認実験

 図5の愛知工業大学で実施した全体構造システムとしての実験により、安定した履歴特性と大きな塑性変形を有することを確認し、耐震構造部材として効果的に機能することを実証し、名古屋高速道路高速2号東山線耐震補強工事に採用されました。

図5 試験状況 (愛知工業大学耐震実験センターにて実施)
図5 試験状況 (愛知工業大学耐震実験センターにて実施)



以上

 
本件に関するお問い合わせは、以下へお願いいたします。
JFEスチール(株) 総務部広報室 03−3597−3166
JFE技研(株) 企画部 044−322−6050

 
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