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JFEスチール株式会社
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  2004年 3月23日
JFEスチール株式会社

 
軟化抵抗に優れた高強度棒鋼
溶接閉鎖型せん断補強筋 『リバーボン1275』を開発
〜 高強度棒鋼の溶接部軟化の抑制に成功 〜
 

 当社とエヌケーケー条鋼(株)ならびにJFEテクノワイヤ(株)は、高強度棒鋼の課題であった溶接部軟化の抑制に取り組み、軟化抵抗と溶接継手部形状が極めて優れた1275MPa級の高強度棒鋼、溶接閉鎖型せん断補強筋『リバーボン1275』を開発・商品化いたしました。

 近年、鉄筋コンクリート(RC)構造建築物の高層化に伴い、RC部材のせん断補強筋に高強度鉄筋を採用するケースが増えており、高強度棒鋼に対する需要が高まっております。
 しかしながら、従来の490MPa級以上の高強度棒鋼に溶接を施すと、溶融凝固した溶接線からある程度離れた位置に、硬度が母材部より低下した軟化部を生じ、溶接継手強度が母材よりも低下するという現象が現れます。このため従来の高強度棒鋼を接合(アプセット溶接)する時には、継手の最大径を母材径の1.4倍以上にするなど、継手強度の低下を断面積の増加で補う処置が施されてきました。
 一般的に棒鋼は、適正な炭素量を有する鋼の焼入れ/焼もどしにより、焼もどしマルテンサイトと呼ばれる硬質なミクロ組織を形成することにより高強度を得ます。このような棒鋼に溶接を行うと、溶融凝固する溶接線とその近傍部分は800℃以上の高温に曝され、その温度域から急速に冷却されるため、再び硬質相のマルテンサイトが生成し母材部分よりも硬度が高くなります。逆に、溶接線からある程度離れた部分では、溶接時の温度は700℃以下となり、この温度域では焼もどしが進行するため母材部よりも軟化します。(添付資料 図1を参照)

 『リバーボン1275』では、モリブデンなどの適切な合金元素を選択し添加量を最適化することにより、溶接熱影響に起因する軟化を抑制することに成功しました。通常の棒鋼が焼もどしにより軟化する400〜700℃の温度域において、添加された合金元素が炭素と結合して微細な粒子を形成し、鋼材の軟化を防止します。一方、合金元素を添加すると、通常は棒鋼の硬さが上昇し加工性が低下しますが、3社は圧延条件の最適化等によりこの問題を解決し、安定的な製造を可能としています。
 これらの技術により『リバーボン1275』は下記のような優れた特性を発揮し、上述のような継手の最大径を大きくするといった対策を不要としています。(添付資料 写真1を参照)
1) 軟化部の硬度低下量が極めて小さい  (添付資料 図1を参照)
2) 軟化部の幅も狭い  (添付資料 図1を参照)
3) 引張強度、伸びに優れる  (添付資料 図2を参照)

 溶接閉鎖型せん断補強筋『リバーボン1275』は溶接継手部径を母材とほぼ同径にできるため、特にRC構造においてその効果を発揮します。例えば、コブのない優れた溶接継手部形状により、建築基準法施工令に定める所定のコンクリートかぶり厚さ(第79条)(※1)の確保が簡単になり、柱、梁断面をコンパクトにできる、等のメリットを得ることが可能となります。(施工例は、添付資料 写真2を参照)
 本商品は溶接を伴う各種用途に適用可能であり、3社は今後とも本商品の更なる普及を図ってまいります。

(※1) コンクリートかぶり厚さ:    継手コブ最外縁からのコンクリートの厚さ

図


<ご参考>

エヌケーケー条鋼株式会社
本社: 東京都中央区
代表取締役社長:   折井 晃
主要製品:   条鋼製品、線材製品、棒鋼製品、他
資本金:   45,000 百万円
売上高:   121,235 百万円 (平成15年3月期)
株主構成:  
JFEスチール(株)  100%
資本金:   833人 (平成15年7月1日現在)

JFEテクノワイヤ株式会社
本社: 千葉市中央区
代表取締役社長:   千貫 昌一
主要製品:   硬鋼線、PC鋼撚線、PC鋼棒類、スパイラル筋、メッキ線、メッキ撚線
資本金:   450 百万円
売上高:   7,176 百万円 (平成15年3月期)
株主構成:  
JFEスチール(株)  100%
資本金:   151人 (平成15年7月1日現在)



<添付資料>

 
図1 突合わせ溶接部の硬度分布
 

 
図2 溶接前後の引張試験値
 

写真1 溶接閉鎖型リバーボン1275の溶接継手部形状
 

写真2 リバーボン1275を用いた柱の配筋状況

 
本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
JFEスチール(株) 総務部広報室 TEL:03-3597-3166
 
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