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HYSC杭(鋼管ソイルセメント杭工法)
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支持力特性がどのように優れているのですか?
 

他工法との極限支持力の比較例を示します。

杭の種類 HYSC杭
Φ1000/800
中堀鋼管杭
Φ800
場所打ち杭
Φ1000
先端
(kN)
7,850 5,030 3,930
周面
(kN)
7,850 2,100 4,710
合計
(kN)
15,700 7,130 8,640
指数 1.00 0.45 0.55
※場所打ち杭の杭先端は、qd=5,000kN/m2で計算

 

 

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通常の鋼管杭と設計方法が違うのですか?
 

基本的な考え方と設計手法は通常の鋼管杭と同じですが、鉛直・水平支持力や杭配置はソイルセメント径を用いて決定されます。また、鉛直バネ、杭の支持層への根入れ長は独自の方法で決定します。

 

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設計基準はありますか?
 

日本道路公団の設計マニュアルが発行されています。
一般土木工法・技術審査証明報告書に標準的な設計法が記載されています。

 

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設計プログラムはあるのですか?
 

現在では、市販の杭設計プログラムでも鋼管ソイルセメント杭の設計法を含んでいるものが普及しております。利便性を確認の上、市販プログラムをご利用いただくのが良いでしょう。
(ソイルセメント合成鋼管杭工法技術協会として設計プログラムの配布は中止いたしました)

 

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設計上留意する点は?
 

・特に鋼管ソイルセメント杭の場合、以下の点に留意して設計されるのが良いと思われ ます。
・通常ソイルセメント径は鋼管径+200mmで設計されます。ソイルセメントの強度を考慮した上でソイルセメント径を大きくすることは可能です。標準的に使われる杭径(ソイルセメント径〜鋼管径)はφ1200-1000、φ1000-800が多いようです。
イメージ図
・杭長さの決定は支持層への根入れの考え方を十分に理解し、鋼管杭全長が0.5mきざみになるように設定します。
・鋼材の性能が充分に発揮されるため、SKK400に加えSKK490の適用も考慮する必要があります。
・鋼管の最低板厚は、鋼管径φ1000でt10mm、φ800でt9mmをメーカーとして推奨しています。

 

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杭頭結合部の設計方法は?
 

一般的な鋼管杭と同じ設計方法となります。 鋼管外側に鉄筋を溶接する場合には、外面リブを工場にて必要長切削して納入します。

 

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杭の図面はどのようになりますか?
  HYSC杭の詳細図は以下のとおりです。
鋼管ソイルセメント杭詳細図1(例)
 
鋼管ソイルセメント杭詳細図1 PDF 鋼管ソイルセメント杭詳細図1(例)(PDFファイル 78KB)
鋼管ソイルセメント杭詳細図2(例)
 
鋼管ソイルセメント杭詳細図2 PDF 鋼管ソイルセメント杭詳細図2(例)(PDFファイル 74KB)

 

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鋼管ソイルセメント杭の設計上の許容変位は?
 

従来鋼管杭は比較的大きな水平変位にも耐えられる杭だといわれています。事実杭基礎設計便覧(平成4年10月)においても、ワイブル分布曲線で定義される降伏変位量と杭径の比率Sy/Dの鋼管杭の平均値は4.1%であると記載されています。
HYSC杭工法で行った水平載荷試験からえられる残量変位急増点とソイルセメント径の比率Sry/Dscを算定するとすべて上記4.1%を上回る値でした。(なお、ここでいうSyとSryとはほぼ対応すると考えられます)
以上の結果から、鋼管ソイルセメント杭はソイルセメント径の4%〜5%を許容応力度法の基礎から決まる許容変位と考えて設計しても差し支えないと言えます。
ただし、設計に当っては対応する基準の杭の許容変位に対する記載を十分理解した上で許容変位を決定し設計されるのがよいでしょう。

 

許容変位の緩和処置の効果

 

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道路橋示方書の水平許容変位の緩和処置について教えてください。
 

平成14年3月の道路橋示方書下部構造編の改訂に伴い、橋脚基礎に限り(橋台は緩和処置はない)許容応力度法(常時、暴風時、レベル1地震時)の変位により基礎形状が決まる場合で、鉛直支持力および杭体応力度に著しく余裕がある場合について、水平変位の緩和する杭基礎の規定により照査するのがよいこととなりました。具体的には、地盤抵抗を非線形とし解析を行います。この場合の水平変位の制限値は、軟弱な地盤における鋼管杭については鋼管杭径の4%まで緩和できることが基礎工に発表されています。鋼管ソイルセメント杭については、鋼管杭基礎の考え方に準じてよいことになっています。

 

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摩擦杭に適用できますか?
  鋼管ソイルセメント杭は、外面リブ付鋼管とソイルセメントを使用することにより、打撃杭、場所打杭を超える周面摩擦を期待できる杭です。かつ、その周面摩擦は、鋼管ソイルセメント杭の施工方法と定着過程から、中掘杭に比べ低い方向へのバラツキが少ないといえます。すなわち、摩擦杭として使用することにおいて問題はないと考えます。
過去の載荷試験実施例の中で、初期の室内土槽試験を除き周面摩擦が卓越した試験例(必ずしも摩擦杭として使用されてはいない)を下記に示します。
  鋼管ソイルセメント(HYSC)杭裁荷試験の例(周面摩擦が卓越した試験)
試験場所 実施時間 杭径-長さ 極限(周面)-降状荷重(kN) 先端土質、N値
静岡県
磐田市
平成7年7月 800-600×8.8m 4,972(2,490)-3,138 細砂、30
秋田県
盛岡市
平成8年5月 1000-800×16.5m 9,114(8,232) 礫まじり砂12〜礫50
愛知県
海部郡
平成9年8月 1100-800×25.7m 5,485-3,467

シルト3〜5

埼玉県
三郷市
平成11年3月 1200-1000×50.3m 22,152(8,232)-14,003 礫まじり細砂50,※
※支持層に達したが、支持層下に腐食土層があり薄層支持となったケース
  鋼管ソイルセメント杭の設計に用いる周面摩擦と鉛直ばねKvは、上記試験を含めた載荷試験結果(他の鋼管ソイルセメント杭のデータも含めて)を整理し求めています。
これらの理由から、支持杭と同じ設計定数を使用し設計できることが分かります。ただ、摩擦杭を採用する上で、支持地盤の沈下など以下のような摩擦杭特有の留意点があります。
 
  • 支持杭で設計できる場合には、むやみに摩擦杭を採用しない。
  • 杭先端の支持力は通常考慮しない。
  •  
  • 鉛直支持力の安全率は、通常支持杭に比べ大きく設定されている。
  •  
  • 将来、盛土や地下水の低下などが想定される場合には、それによる圧蜜沈下の影響を庫考慮する。あるいは、先行して沈下促進対策を行う。 
  • 沈下が予想される場合は、支持杭を選択するか、不等沈下の影響を受けにくい上部構造を選定する。
  •  
  • 地震による地盤の液状化が発生した場合にも、杭としての性能を失わないことを確認する。
  •  
  • 橋台は、地盤によっては背面盛土などの影響により、地盤の沈下や側方流動が発生する場合があるため、対策を充分に検討した上で採用の可否を決定する。