橋梁は社会基盤を構成する重要な構造物で、高い品質と高度な製作技術が要求されます。
さらに近年合理的・経済的な製作と構造物の軽量化、長寿命化が求められています。
JFEスチールはこのようなニーズにお答えすべく、種々の高機能鋼材の開発と、それら製品の品質管理に努めています。
近年、鋼桁の大型化による高張力鋼SM570使用の拡大、同時に鋼橋の製作合理化として施工管理に各種の制約がある現場溶接が採り入れられつつあります。JFEスチールの予熱低減型鋼材(-EX)は化学成分の最適化と最新の厚板製造プロセス(圧延、熱処理)の適用により、割れ感受性組成(PCM)を極めて低く抑え、従来のものと比べて飛躍的に溶接性を改善した鋼材で、現場溶接での施工管理緩和に大いに寄与しています。 また工期の短縮に熱処理型ではなく、Super-OLACによるTMCPタイプも活用されています。
鋼桁の大型化に伴い、桁高が増大しております。そのため、鋼桁ウエブなどの縦向きの接合はエレクトロガス溶接等の採用により、溶接の自動化が重要になっております。JFEスチールの大入熱溶接用鋼材(-EG)はEWELの適用により、大入熱溶接時における溶接部靭性確保に最適な鋼材です。
橋梁の長寿命化、ミニマムメンテナンスも重要な課題です。そのため耐候性鋼使用の拡大が予想されます。一般の耐候性鋼(JIS G3114 SMA)の橋梁への適用は飛来塩分量が0.05mdd(mdd=1mg/dm2/day)以下の地点に制限されています。そのため、飛来塩分量の多い海浜・海岸地域においては、耐候性鋼が使用できませんでした。JFEスチールでは一般の耐候性鋼材より格段に優れた耐候性を有するJFE-ACLシリーズを開発しました。この鋼材は飛来塩分量が0.05mddを超えて、しかも高範囲の塩分量に対応できる厳しい環境下でも優れた耐候性を示すものです。
耐候性能を一層安定化させ、初期の流れさび防止に有効な、JFE独自の設計によるさび安定化補助処理剤、カプテンコートM、あるいはイーラスの耐候性鋼との併用をお勧めします。また海上橋の橋脚の腐食防止にJFEのTiクラッド鋼も採用されています。
その他合理化設計に呼応したLP鋼板、橋脚の耐震性向上に構造用極軟鋼があります。