
(1月5日CEOは、社内およびグループ各社にあて以下のメッセージを発信致しました)
----いかなる環境下でも経営目標を達成する強固な基盤を確立しよう----

昨年は当社発足の記念すべき年でした。一人ひとりが真摯な努力を重ねることにより、私たちは、着実に第一歩を踏み出すことが出来ました。
昨年は、鉄鋼業にとっても明るさが見えた年となりました。
しかしながら環境は刻々と変化しており、今年はむしろ、中国市場の成長に伴う原料価格の上昇、急速な円高など、逆風となる事態が予想されます。アンチダンピングなどの保護貿易主義の拡大、環境税に代表されるコスト増大、金利上昇は、当社の経営に大きな影響を及ぼす恐れがあります。このような変化を的確に捉え、先んじて対応せねばなりません。
順風とは言えない経営環境下でも、堅実に成果をあげて、はじめて私たちの実力が評価していただけると考えております。本年は、まさに真の力が問われる、正念場とも言うべき極めて重要な年です。
私はかねてより「収益向上こそ企業活動の根幹」と言ってきました。中期計画を前倒し達成し、いかなる環境下においても連結ROS10%を確保することが不可欠です。
本年の重点課題を三点述べます。
まず一点目は、品種セクター制を活かした各種活動の充実です。
オンリーワン、ナンバーワン商品の開発については、更にマーケティングを強化し、ニーズを的確に汲み取り「お客様とともにオンリーワン、ナンバーワン商品を創造していく」必要があります。
また、設備稼働率の引き上げを加速したいと考えています。
加えて、収益性に劣る品種・商品の原因解析を通じた販売・生産・物流部門の取り組みが収益向上に貢献してきましたが、より充実していきたいと考えます。
二点目は、海外戦略の更なる展開です。
海外戦略の基本姿勢は ① 中長期的な視野に立つこと ② パートナーとの信頼関係を構築すること ③ Win-win関係を実現すること、の3点です。
昨年は「広州JFE鋼板」プロジェクトがスタートしましたが、当社が世界屈指のグローバルプレーヤーとなる為には、国際垂直分業を中心とする海外戦略を一層深める必要があります。
三点目は、グループ会社の収益力向上です。
03年度のグループ会社全体の経常利益は、500億円規模まで拡大する見通しです。
ROS10%以上という優れた業績をあげつつある会社、オンリーワン、ナンバーワン商品が収益に寄与し、将来が一層期待される会社、着実に企業体質を改善している会社が多々あることを、大変心強く感じています。本年も、収益目標を実現するための道筋・手段の明確化に努めていただきたいと思います。
昨年も重大災害の発生を根絶するには至らず、誠に残念な思いで一杯です。
安全は何を置いても優先されなければならないものです。また全ての災害は防ぐことが可能であり、断じて防がなければなりません。
今後とも事故・災害の発生防止に向けた施策を推進してまいりますが、作業・設備・人的側面の全てにおいて原理原則に立ち返り、重大災害の根絶に向け尽力いたします。
安全とならび、コンプライアンスの実践は企業存立の基盤とも言える重要事項です。コンプライアンスとは単に法を遵守するだけでなく、私たちが企業市民として主体的に自らの倫理観を貫き、社会的信頼に応えていくということです。その為に、株主の皆様、お客様、同僚、そして社会全般から「公正さ」と「透明性」を評価していただけるように仕事を進めることが肝要です。
JFEスチールの目指すところは世界の最高峰、21世紀のエクセレントカンパニーであり、その創生期を担う私たちには、素地基盤をつくりあげる任務が課せられています。
今年は、当社を取り巻く経営環境が大きく変わることも予想されます。変化を恐れず、いかなる環境にも適応する力をつけ「挑戦。柔軟。誠実。」の行動規範に則り、JFEスチール発展の基盤を築いていきたいと思います。
責任は重大ですが、無限に広がる未来を切り拓くのは私たち一人ひとりの力であるという気概と、鉄という素晴らしい素材で社会に貢献するという誇りを胸に、今年一年、十分に力を発揮していただきたいと願う次第です。